2008年9月30日火曜日

キセキ

GreeeeN [ GreeeeN ]

いい曲だ。いい曲というのはアレンジを変えてもいい曲になる。自分ならもっとハードなアレンジにしたいと思った。(特にサビ)

息子(長男/小2)の運動会のダンスでこの曲が使われた。数回耳にして少し知っている程度だったが、何だかとても感動的に聞こえて、涙をこらえるのが大変になるほどだった。
次男の幼稚園の運動会でも使われていたが、その時はリズムの取り方がおかしくて、全拍手拍子でしかも1拍3拍を強調しているために、まるで盆踊りのノリになっていたが、小学校の方はしっかり2拍4拍のみのアクセントになっていた。長男は背が高いせいで手足も長いから、普通にダンスするだけでも大きなアクションに見えるので見栄えがするし、アクセントの取り方も良く見える。普段は思わないのに、ああいう場での息子がとても格好良く見えた。それらが曲の雰囲気と合わさって、「成長したな~」と思わせ、涙を誘ったのだ。
この運動会でこの曲の大ファンになってしまったし、この曲を聞くたびに運動会での息子の勇姿を思い出す。かけっこで1位だったり、リレーの選手になったりしたのに、最も印象深かったのがダンスとは・・・。

曲の作りも好きだ。順を追って見ていくと、まずイントロ。盛り上がる曲でもイントロは静かに入るというのはここ10年か15年くらいの流行りだろうか。
最初のところからちょっとした仕掛けがある。出だしのコードは「C」 「G」 「Am」 「C」と続くが、直後の繰り返しで「C」 「E7」 「Am」 「C」と変わる。「C」から「E7」へ行く流れ、感動的になるんだよな~。(個人的にはJohn Lennonの『Imagine』で覚えた進行)
最高なのはサビに行く直前のつなぎの部分だ。「運命ならば、君に巡り会えたそれって奇跡」の「君に~」の部分。1拍ごとにコードが変わり、しかもとても印象的。「F」 「E7」 「A♭」 「B♭」だ。サビの出だしは「Am」だが、「Am」は「C」と同じなので、「A♭」 「B♭」からの流れが嫌でも盛り上がることになる。最高のつなぎだ。
こうなったらサビはイケイケだ。ドラムも含め怒濤の攻撃をしたいところだが、意外にアッサリしている。コテコテにしないところがオシャレなんだろうなぁ。

一つ難点を挙げたいのは、感動的なラブ・ソングなのに「せめて言わせて『幸せです』と」という締めだ。ちょっと弱すぎない?

2008年1月5日土曜日

春 ~spring~

Hysteric Blue [ たくや ]

あれから9年。もうすぐ10年なんだなぁ。特にこのバンドのファンというわけではないし、曲もこの曲しか知らない。確か事件を起こして解散になったはず。
1999年の春先によくかかっていて、嫌でも耳にした。当時、音楽をほとんど聴けない時期だったせいか、かえって強烈に耳に残ってしまい、この曲を聴くと1999年の春を思い出す。
当時の心境に戻れるから、しっかりiPodにも入っている。音楽ってすごい。どんな説明をされるよりも、曲を聴くだけで一瞬で当時に戻ってしまう。感覚的なものや空気感まで戻ってしまうから怖いくらだ。

私は普段はそれほど歌詞は聴いていないのだが、この曲の場合どうしても聴こえてきてしまう。
せつない歌詞だ。春は別れの季節。卒業のシーズンだが、社会人になって卒業と関係ない立場になっても、なぜか春は出会いと別れが多いように思う。

「けぶる木漏れ日浴びふと気付く、春風の奥思い出す」というあたり。最後の方の「今年もあの季節が来る」という感じ。思い出したいと思っていなくても、ふとした時に春という季節を感じる。その瞬間、「春が来るたびあなたに逢える」という感覚を覚える。

さて、コードを見てみよう。出だしのところ「F」 「C」 「Dm9」となるが、「Dm9」というか「Dm」に「ミ」の音をぶつけている感じ。刺激があって良い響き。この後、「C」を挟んで「B♭」 「Dm7」 「Gm7」 「C」と続く。2回目の後半は「Dm7」に行かずに「Am7」 「Dm」と行く。「Am7」のところでギターがジャーンと入って来るわけだ。
ここまではコードチェンジが激しいのに、この後の「それでも、あぁ」の部分から急に変わるところが良い。「B♭」 「B♭」 「Am7」 「Am7」 「Dm」 「Dm」となる。
この部分が終わるとまた通常のコードチェンジに戻る。「B♭」 「C」 「A7」 「Dm」 「B♭」とつないでサビに行く。
サビは「F」 「C」 「Dm」 「Dm」 「Gm7」 「Am7」 「B♭」 「C」となる。簡単なコードなのに素晴らしい!

ただ、アレンジ的にはあまりに好きでない。「それでも、あぁ」のような休符はまったく好きでないし、終わりの方の「こういう夢なら」の部分で1拍タメを作るところがあるが、どれも子供騙しに思えてしまい、つまらない。ライブで演奏すればそれなりに楽しい部分になるのは分かるのだが・・・。