2018年5月19日土曜日

Livin' On A Prayer

Bon Jovi [ Jon Bon Jovi/Richie Sambora/Desmond Child ]

1986年、Bon Jovi の大ヒット曲だ。高校1年生の私がハードロックに目覚めるキッカケになった曲で、とても思い出深い。
それまでハードロックというと、暗くて怖そうでマニアックというイメージだったが、Bon Jovi は明るく健康的で女の子もいっぱい、笑顔も多く楽しそうというイメージに変貌し、誰からも受け入れられるものとなり、その結果の世界的ヒットというわけだ。

私が気に入ったのは、そういう楽しさ、明るさももちろんあるが、特にこの曲はボーカルとギターだ。
まずボーカル。サビでのハイトーンが格好良かった。Jon にとって高音が少しキツそうなのが、逆にギリギリまではじけている感じで良い。その前の「Woo]」の部分の厚いハーモニーも「チーム」「グループ」といった仲間意識を感じさせ良い。
更に終盤で転調すると、何と一気に1音半も上がって高音になる。「こうなりゃヤケだ。いっちまえ」的なノリが楽しい。結構このボーカルでやられてしまっている人は多い。

そして何と言っても忘れてはならないのは MTV の影響力だ。何しろそもそも Bon Jovi のイメージを決定づけたのは MTV と言っても良いというくらい。楽しげな演奏シーンがメインで、前半は白黒のリハ風景、後半がカラーでライブ風景となっている。
そして、Jon が飛ぶ。ちょうど転調する部分でステージから一気に上へ飛ぶ姿は「スゲーッ」と盛り上がったものだ。

音楽的な話しをしよう。
ギターもまず音色が特徴的。最初のキーボードで雰囲気を作り、ベースが入り、ボーカルのセリフが入り、スネアの合図と共に最後にギターが入って来るドラマチックな展開。そしてあの音色。
マウス・ボックスとかトーキング・モジュレータとか呼ばれるもので、簡単に言うと、ギターの音を専用アンプで圧縮しホース(チューブ)へ送り、ホースを口でくわえて口の中を音を出す。それをボーカルのマイクで拾うというものだ。口の開け方によって音色が変わり、人間がしゃべっているかのようなギターの音に変換される。それであの「ウヮウヮ」といった音になる。Jeff Back や Peter Frampton、Aerosmith なんかも使っていた。

曲はいたってシンプル。「Em」「C」「D」が主で、サビは「Em/Cadd9」「D」「G/C」「D」といったところ。「Cadd9」ちょっとさわやかな感じ。
ソロもメロディックで、複雑なものではない。
最後の転調は、直前に「D」を3拍だけやる変拍子を挟んで「Gm」へと行く。サビは1音半上がるわけだ。「D」をドミナントと見なしているわけだ。嫌でも盛り上がる。

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