2018年5月29日火曜日

Master Of Puppets

Metallica [ J.Hatfield/L.Ulrich/C.Burton/K.Hammett ]

基本的にリフで構成されている曲なので、コードネーム等はナンセンス。(しかし、音を表わせられなくなるので、ここでは一応コードとして書くが)
逆にリフ主体で作られた曲のカッコ良さを示したのが Metallica と言える。

「Em」から「D・D♭/C」を経て、6弦開放のミュート音とオクターヴ上から降りていくリフ。肝はダウンピッキング。ツブを揃え、ドライヴ感を出すために、すべてダウンのコダワリ。あえてオルタネイトを使わないとなると、このテンポでも相当早い。
続いて「Em」の5度の音が半音ずつ上がったり下がったりするリフ。5度音をイジると不安定な緊張感が増す。これも同じくダウンピッキングの嵐。
更に3番目のリフとして登場するのは、1小節すべて8分でダウンピッキングし、次の小節で細かいスライドのフレーズを挟むパターン。4小節で1パターンとなっているが、その4小節目が3拍しかない変拍子になっている。これがあるためにリズム的にも緊張感が生まれている。
このようにずっとダウンピッキングが続くので、1曲弾ききるには相当の体力・持久力が必要とされるのだ。

中盤は一転してコード感満載のアルペジオとメロディックなソロ。このあたりのクリーンで美しい部分も Metallica の醍醐味の一つ。「Em/D」「D/Cadd9」「Cadd9/Amadd9」「B7」を繰り返す。4小節のパターンだが、「2・4・4・2・4拍」のような感じになっている。このアルペジオを背景に美しいツインギターのハーモニーフレーズが登場。続いて James の単独ソロ。リズム・ギターの James だが、このようにソロ・プレイも上手いのだ。アルペジオ、ツイン・ハーモニー、そして Jame のソロと、いずれも16分の3連符が出て来て、それもそれぞれ違う箇所に出て来て印象的。

曲調は再びメタリックに戻る。今度は Kark のソロ。ストレッチ気味のフレーズや16分音符、ピッキングハーモニクスのアーミング等、多彩だ。
しかしソロよりも、この後のミュートして8分で上がり下がりするリフのようなフレーズが好きだ。細かなミュート音と「C」の伸ばすところの対比がカッコいい。

長い曲は、最後にバカ笑いの声で終わる。緊張感のある後だけに思いっきり笑い飛ばそう。

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