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2018年3月9日金曜日

Africa

TOTO [David Paich / Jeff Porcaro ]

名曲だ!素晴らしい。まず歌詞。難解でよく分からないという意見が多いようだけど、あまりに具体的に詳細に理解しようとすると分からなくなるのでは?
曲の発表当時のアフリカのイメージは、発展途上国(当時は「後進国」と呼んでいた)で、飢餓が発生したり、政情が不安定になったり、病気が発生したり、かなり過酷な地であり、しかしそのアフリカの大地でこれから生きてゆこうとする若者を題材に、アフリカの未来の希望を歌った曲かなと思う。
飛行機でやって来る彼女は文明の国からやって来るわけで、老人はエジプト等の歴史あるアフリカを表わし、ドラムはアフリカの文化、野犬はアフリカの野性、雨はアフリカの希望。特に広大な砂漠のあるアフリカにとって雨は恵みそのものだ。

曲を見ていこう。まず冒頭のキーボードのリフ。「A」と「C#m」でその間に「G#m」の音が入る感じ。アコースティック・ギターなら1,2弦の開放を多様して弾きたくなる。歌が入ってからは「B/D#m7」「G#m7/B」「A/E」「B/A・C#m」を3回繰り返し、4回目は「B/D#m7」「G#m7」「A/C#m」「C#m」となる。
サビは「F#m/D」「A/E」を繰り返し、一番最後の回だけ「F#m/D」「A/C#m」「E/F#m」「A/C#m」となる。

印象的なのはサビでのハーモニーだ。
高音の同じ音を連発するメインに対し、起伏があるハーモニー・パートが面白い。メインは2音しか出て来ず、下がるメロディだが、ハーモニーの方はどちらかというと上昇するようなメロディだ。つい歌いたくなる。

2005年1月28日金曜日

Romantic Rights

Death From Above 1979 [ J.F.Keeler/S.Grainger ]

今日、初めて聴いたバンドだ。2002年にミニアルバムを出しているようだが、実質のデビューは昨年という新しいバンドだ。気に入ったのも新しくて面白いと思えたからだ。だんだん新しいものは耳に入らなくなりつつあるが、面白いものは面白い。

このバンド、何とギター・レスだ。キーボードもいない。何とベースとドラムだけというから、変なバンドだ。しかしそう紹介されただけで「えーっ、一体、どんな曲をやるの?どんな演奏になるの?」と考えるが、それだけで第一印象を与えていることになる。

最初はギターかキーボードのサンプリングかと思うような野太いベース音だ。(イントロはギターのサンプリングだろう)
歪ませてかなり高い倍音を含んだ音作りだ。
ギターがいないのだから、ある程度ギターの音域もカバーしなくてはということなのだろうが、とにかく抜群の存在感だ。メロディ楽器が他にないのだから存在感があるのは当然だが、それに拍車をかけるサウンド。

ドラムはひたすら16ビート。ほとんどバカの一つ覚えのようにハイハットを刻む。そしてベースがリフを繰り返す。これは病みつきになる!
曲には2つのリフしか出て来ない。これも極端な戦法だが、実に効果的だ。

惹き付ける理由は他にもある。新しいと書いたが、古い匂いも漂っている。
古いパンクのようでもあり、ニュー・ウェイヴのようでもあり、2つめのリフからはLed Zeppelinの味もするし、AC/DCやBlack Sabbathに通じるものもある。ハード・コアというべきかもしれないし、ダンス・ミュージックにも思える。

曲が斬新というわけではないのだが、そのスタイルというかアプローチが斬新なのだ。誰も見たことのない楽器を使用したり、動きをするのではなく、組み合わせやアイディアの勝利ということだろう。

機械的に刻まれるリフを聴いているだけで勝手に体が動き出す音楽。これこそロックだ!

2004年12月11日土曜日

The Bucket

Kings Of Leon [ A.Followill/C.Followill/N.Followilll ]

偶然、テレビでビデオクリップを見た。TVKの『Rock City』だ。何の知識もなかったが一発で気に入ってしまった。
どう見ても70年代のイギリスのバンド。小汚くて貧乏そうな風貌がたまらない。チープそうなヤツらが一生懸命やっている音楽はなぜか見ているだけでワクワクする。
ところが、これが新しいバンドで、しかもアメリカのバンドというから驚きだ。3兄弟がメインで、父親は厳格な宣教師というから更に驚きだ。

しかし、曲はやはり70年代風。とてもシンプルで覚えやすいリフがコードに合わせて平行移動するイントロ、パンクばりにダダダダと刻むだけのバッキング、そして途中で半分のリズムになるところ。初期 Black Sabbath を軟弱にしたような、新しめでは Oasis を貧乏にしたような、そんな雰囲気だ。いや、見た目が初期の Ozzy に通じるものがあるから余計にそう思うのかもしれない。ヴォーカルはサザンロック風でもある。

それに加え、ビデオクリップがまた70年代のようなチープさ。分割画面は大昔によくあったような手法だし、映像もただ部屋での演奏シーンを撮っているだけで、画質も鮮明ではないしCGなどあるはずもない。

音楽もビデオも、ただ一発やってみましたというだけのシンプルさ、潔さが最高なのだ。音楽的に凝っているかなどどうでも良いこと。耳に残るし、もう一度聴きたくなるし、ワクワク感もあるし、それ以上何が必要だというのだろう。

聞くところによると、本国アメリカよりイギリスで人気があるという。私がイギリスのバンドではないかと勘違いしたのも強ち見当違いでもないかもしれない。

演奏にも少し触れておくと、目立っているのは、ダッダッダッダッ(テンポは結構早い)と刻まれるリズムギターと、チープな音(これが良いのだ)のギターで入るオカズ、あとは愛想のないボーカル(これも良い!)だけ。刻まれるコードも何の工夫もないようなシンプルなもので、コピーするまでもない。

平行移動するイントロのギターにも触れておくと、今時こんなに簡単なギターのイントロってある? というくらいにシンプルだ。最もローポジションの「D」コードをオクターブ上げたものに、「A音」を加えてみるだけ。それをコードに合わせ平行移動。(「G」の時に加える音が「C#音」になるので、厳密に平行移動ではないが)

メインのリフは超シンプルなのに格好良い。しかもまさに平行移動。1弦の7フレット「B音」、5フレット「A音」、2弦7フレット「F#音」の3音だけで出来ていて、これを平行移動で畳み掛けてくる。このあたりが Black Sabbath っぽい感じがするのだ。
「Eighteen~」のところのオカズも、イントロと同じオクターブ上げの「D」だ。

こんなに簡単なのに格好良いとは「これがロックだ!」と大声で叫びたい。

2003年12月5日金曜日

Piece Of My Heart

Janis Joplin [ J.Ragovy/B.Berns ]

偶然テレビでこの曲の一部がかかったのを耳にした。久しく聴いていなかったので、とても懐かしくなった。

私にとって、Janis Joplinというとブールズの女王という感じだ。
ブルーズという音楽を味わうポイントは音楽的にも感覚的にもいくつもあるが、Janisを聴いて一番感じるのは、ものすごい説得力だ。論理的に説明して説得するのではない。心を訴えるようにして説得するのだ。

前々から「Janisっていい女だな」と思っていた。私がまだ1歳になったばかりの頃に死んでいるので、当然、会ったこともないし、性格も知らないし、特別美人というわけでもない。それでも「いい女」という言葉がピッタリのように思う。
歌詞の内容については今回は触れないことにするが、久しぶりに聴いてみてどこから「いい女」というイメージに結びついていくのかが分かった。

歌に説得力があるのは、圧倒的なパワーと太い声でたたみかける部分と、笑みを浮かべながら語りかけるように歌う部分のバランスやコントラストが絶妙だからだ。
この曲の場合、「Come on, Come on」の部分が前者で、その直後が後者だ。
前者は女性としての生き方や凄み・重みを感じさせ、後者は優しさや包容力を感じさせる。女性は子供を産むし、子育ても父親より母親の方が子供に近く愛情を注いでいるように感じる。誰もが母親から産まれ、母と子の絆は絶対的なものであり神秘的なものでもある。そういう偉大さを感じさせつつ、女性としての可愛いらしさ、優しさもあわせ持つ。これは顔の形やスタイルのことではない。 この2つを持った女性は、誰でもとても魅力的なのではないだろうか。男が絶対に叶わない圧倒的な母性を感じさせるということだ。
母の大きさと恋人の可愛さがあれば、それは男にとって「いい女」としか言いようがない。

そんなJanisは27歳の若さで孤独に死んでいってしまった。

2003年10月19日日曜日

Is't She Lovely

Stevie Wonder [ S.Wonder ]

実はこの曲には思い出がある。あまり詳しくは話さないが、10年以上も前の話しだが、都内のとあるスタジオ(新宿区内で寺の隣りにあった)で、私が初めてギターで弾かされた曲なのだ。インストとして録音して、イベントか何かで使うためのものだった。少しだけくずしてメロディを弾くだけの簡単な仕事だったが、とても緊張してガチガチだった。
その時点で、恥ずかしながらこの曲のオリジナルを知らず、Stevieの曲だとも知らなかった。リズムが良くて、ベースと合わせるところが印象的だなというくらいしか記憶に残らなかった。
しかし、その後に何度も頭の中に出て来てとても気になる曲になった。誰の曲かが判明するのはそれから数年後だった。邦題が『可愛いイーシャ(アイシャ)』となっているのも曲が発見出来なかった理由だ。

それにしてもStevieの曲はどれもリズムが最高だ。Beatles等の白人のバンドにはなかなかないものだ。表面的には8ビートでも、ノリは16になっていたりするものも多い。

それでいてとてもメロディアスで適度にポップだ。ボーカルはハイトーンなのに太い声で、歌い回しも上手い。さすが黒人の王という感じだ。

この曲もリズムが最高で、ドラムとベースだけあれば満足出来てしまう。

ハーモニカ(ブルースハープ)のソロも最高だ。伸びやかな部分、感情豊かなフレーズ、エンディングもずっと聴いていたい気分になる。

ハーモニカは私が挑戦したいくつかの楽器のうち、最も下手クソな楽器だ。小学校の音楽にも出て来た身近な楽器の割に「こう演奏したい」と思うものにまるで届かない。この曲のようなフレーズがさらっと出来たら最高だろうなと思う。思うように音をシャープさせるベンディングやヴィブラートが難しい。キレイにベンドが決まっているものがとてもカッコ良く聴こえる。