2008年1月5日土曜日

春 ~spring~

Hysteric Blue [ たくや ]

あれから9年。もうすぐ10年なんだなぁ。特にこのバンドのファンというわけではないし、曲もこの曲しか知らない。確か事件を起こして解散になったはず。
1999年の春先によくかかっていて、嫌でも耳にした。当時、音楽をほとんど聴けない時期だったせいか、かえって強烈に耳に残ってしまい、この曲を聴くと1999年の春を思い出す。
当時の心境に戻れるから、しっかりiPodにも入っている。音楽ってすごい。どんな説明をされるよりも、曲を聴くだけで一瞬で当時に戻ってしまう。感覚的なものや空気感まで戻ってしまうから怖いくらだ。

私は普段はそれほど歌詞は聴いていないのだが、この曲の場合どうしても聴こえてきてしまう。
せつない歌詞だ。春は別れの季節。卒業のシーズンだが、社会人になって卒業と関係ない立場になっても、なぜか春は出会いと別れが多いように思う。

「けぶる木漏れ日浴びふと気付く、春風の奥思い出す」というあたり。最後の方の「今年もあの季節が来る」という感じ。思い出したいと思っていなくても、ふとした時に春という季節を感じる。その瞬間、「春が来るたびあなたに逢える」という感覚を覚える。

さて、コードを見てみよう。出だしのところ「F」 「C」 「Dm9」となるが、「Dm9」というか「Dm」に「ミ」の音をぶつけている感じ。刺激があって良い響き。この後、「C」を挟んで「B♭」 「Dm7」 「Gm7」 「C」と続く。2回目の後半は「Dm7」に行かずに「Am7」 「Dm」と行く。「Am7」のところでギターがジャーンと入って来るわけだ。
ここまではコードチェンジが激しいのに、この後の「それでも、あぁ」の部分から急に変わるところが良い。「B♭」 「B♭」 「Am7」 「Am7」 「Dm」 「Dm」となる。
この部分が終わるとまた通常のコードチェンジに戻る。「B♭」 「C」 「A7」 「Dm」 「B♭」とつないでサビに行く。
サビは「F」 「C」 「Dm」 「Dm」 「Gm7」 「Am7」 「B♭」 「C」となる。簡単なコードなのに素晴らしい!

ただ、アレンジ的にはあまりに好きでない。「それでも、あぁ」のような休符はまったく好きでないし、終わりの方の「こういう夢なら」の部分で1拍タメを作るところがあるが、どれも子供騙しに思えてしまい、つまらない。ライブで演奏すればそれなりに楽しい部分になるのは分かるのだが・・・。