2019年5月11日土曜日

ルート8号

チョコレートチップスリーとソープランダーズ
[ Minagawa/S.Enoki ]

自分の曲ではないアマチュア・バンドの曲だが、大好きな曲。多分知っている人はまずいないと思うが、情報を知っている人がいたら是非ご連絡を頂きたいと思い、ここに掲載しています。
そもそもバンド名も曲名も作曲者もあやふやで、ステージ上で紹介している音を聴いての表記なので、あやふやだ。

その他、分かっている情報というと、1989年の明治大学の文化祭に登場した(多分)バンドでコーラスからサックスまでいる10人編成の大所帯バンドで、バンド名からすると2つのバンドが合わさったのかなと思う。チョコレートチップスリーとは「チョコレートチップ」「スリー」で3人組、するとソープランダーズは7人組かと想像するが、全部確証はない。そもそも「チョコレートチップスリー」というのもそう聞こえるだけで間違っている可能性も高い。

この曲はバンドの核・キーボードのMinagawa氏とボーカルのEnoki氏によるオリジナル曲で、適度にポップな名曲だと思う。
大所帯バンドの割に軽めのアレンジが多く、それもオシャレに感じる。キーボードが核の割にさり気ない(目立たない)アレンジに、ところどころにしか登場しないサックス、主張しないギター、コーラス部隊も目立たない。パッと聴いて目立つのは、ドラムとアイドルっぽい高音ヴォーカル、時折チョッパーを決めるベースだ。
私などは主張したくなるし、他の楽器にも主張してほしいのでどんどん前に出て、バンドの音はグチャグチャになってしまいがちなのだが、反対に曲を生かすアレンジ重視の姿勢に感銘を受けた。各パートを贅沢に使うという感じだ。

それでは具体的に曲を見ていこう。とは言っても、あまり状態の良くない古いカセットテープが1本あるだけなので、音がこもって良く聴こえないし、テープ回転の関係でチューニングが安定せず、キーも不明で音もとり切れないので私が勝手に補っている部分もある。状態の良い音を聴いてみたいものだ。

イントロからして聴き取りが厳しいのだが、シンプルな8ビートのドラムが先行した後、多分「E」「E」「F#」「F#」「A」「A」「Am」「Am」だろうと思う。最初の「E」でジャーンと入ってギターが「sus4」の音等で修飾して、「A」「Am」のところでサックスが印象的なフレーズを入れる。メジャー→マイナーがよく分かるメロディだ。

最初のAパートは、ベース音すら聴き取れないのでメロディから想像するしかないのだ7が、「E」「E」「C#m」「C#m」「F#m」「F#m」「Am」「B7」という感じだろうか。「F#m」「Am」の流れはイントロの「A」「Am」の流れと同じだ。だが、後の間奏のような部分でイントロのコードに乗せてヴォーカルがメロディを口ずさんでいるので、単純にイントロと同じかもしれない。
9thの音を意識したようなヴォーカル・メロディがさわやかで素晴らしい。他の曲でも見られるが、メロディでの9thの音の使い方がMinagawa氏らしい。

Bパートがちょっと変わっている。「A」「A」「E」「E」「G」「A」「D」「B7」「Em」「F#m」「G」「A/B7」という感じ。後半の「G」や「Em」が再び転調している感じになっていて変化をつけているし、突き抜ける高音ヴーカルも気持ち良い。

サビに当たる部分は、サビとしては随分弱い印象だ。それが不思議な印象を与える。「E」「G」「F#m」「B7」の切り返しだ。やはりメジャーとマイナーを行き来するようなメロディが印象的で、結局全編これがテーマ的だ。

最後に歌詞について。ヴォーカルのEnoki氏の作らしい。「国道8号」というと北陸道だ。さわやかな曲調のイメージ通り、5月の海を右手に見ながらドライブしているシチュエーション。「夏に向かって2人、走り続けるだけ」というので、恋人との良い思い出の曲だろうか。

このライブの後半でやったオリジナル曲はどれも素晴らしく、機会があったら取り上げてみたい。知っている人やメンバーの目にとまらないかなと期待していマス。

2019年5月9日木曜日

ひばりのドドンパ

美空ひばり
[ 米山正夫 ]

1961年の曲。Beatlesより古い時代の曲だ。
「ドドンパ」というのは曲のジャンルというかリズムの名前でマンボとかシャッフルに近い感じのリズム。

美空ひばりというと様々なジャンルの曲を歌える幅広さが凄いと思っているが、この曲も本当に素晴らしい。

まずリズムの乗せ方が上手い。この時代の日本の他の曲を聴くとリズムに乗っていない歌い方をしている歌手が非常に多いが、この曲の美空ひばりは完璧だ。リズムの取り方がちゃんとしているのだろう。

そして、声質だ。太くて倍音を多く含んだ声が素晴らしい。この声こそが美空ひばりが女王である要因であろうが、私は演奏が好きなので曲の中で歌は何分の1かの比重しかないのだが、美空ひばりだけは歌だけあれば充分聴き応えを感じる。音程も素晴らしいし。
そういえば、80年代のラジオ番組の中で「White Christmas」や「Highway Star」をアカペラで歌っているのを聴いたことがあるが、本当に素晴らしかった。「Highway Star」なんて絶叫型ハードロックで、ジャンル違いも甚だしいがあの声ならハマるのだと驚いたことがある。

この曲での「ドドンパ」の部分の最初の音は力感を込めた歌い方をしている。演歌のコブシの掛け方とも通じるような感じがするが、少し違う。この時代の少し前、50年代の黒人ロックンローラーがやりそうな感じだ。

美空ひばりの人生を見ると何となく理解出来る気がするが、古いジャズやブルーズ、そしてロック等も取り入れているのだろうし、リズムの取り方も血の中に入っているのだろう。