和田加奈子 [ 松本一起/井上大輔 ]
和田加奈子のヴォーカルは発声の仕方などがラテン風味があって、大人びた雰囲気の女性の魅力を感じさせるものだった。80年代の曲だが、独特の個性は他を引き離し、一発で和田加奈子ワールドに引き込まれる雰囲気は現在聴いても変わることはない。
印象的なベースのリフが中心で、思わず弾いてみたくなる。ベースは、リフ以外の部分も結構カッコ良くて、「ドーン、ドドッ」という少しハネたようなリズムが耳に残る。ラテン風味なのは、全体が16ビートなのも大きい。オクターヴのところはあまり好きではないが、ダンス・ミュージックとして聴くなら「良」だろう。
そのイントロからのリフ、コードをつけるとしたら、「Em/C」「D/Bm」の繰り返しだろう。もちろん16ビートにノセて弾く。サビのバックでもこのリフがずっとあってとても印象的だ。
リフのないAメロ部のコード進行は、「CM7」「DonC」「Bm7」「Em7」「Am7」「C」「G」「D」で繰り返しの2回目は一番最後も「G」となる。
「最後のドライブの夜に」の部分と「季節で変わるヒット曲」の部分はAメロ・Bメロと思いがちだが、ただの繰り返しだというのには少し驚いた。
Bメロは「C」「D」「G」「Bm7onD/GM7」「C」「AonC#」「D」「BonE♭」となる。「Bm7onD/GM7」は単純に「D/G」かもしれない。やはりベースラインが印象的だ。特に途中の「C」から半音ずつ上がっていくところなどは嫌でもテンションが上がる。「気づくのが遅すぎた」「だけど今諦めて」の部分が印象的なのはそのせいだ。
歌詞にも触れておこう。結局は「悲しいハートは燃えている」というそのままの内容で、つまり「自分は彼の本命ではなかったことに気がついたが、それでも心は燃え上がっている」という意味。かなり情熱的な内容なのに、それでも大人の雰囲気でクールを装っているところがドラマチック。リフに乗せたサビのところだけ本音が出て「fire love」と言っているが、他は「サヨナラを言った 水平線みつめて」「慣れてゆくたび飽きる 貴方の横顔 そう言ってる」「貴方を残して海岸線 走った」「避暑地のムードに酔っていたわ」等、映画のワンシーンのような場面が続いている。そんなところも「大人」を感じたものだ。
「なぜか今日はこの曲が頭の中をグルグル駆け巡る…」「無性にあの曲が聴きたくてたまらない~」という時もありますよね。
そんな「今日の一曲」をどこが気に入ったのか等を含めて紹介するコーナーです。
※コードなどは耳で聴いてとったものなので、間違っていたらゴメンナサイ。
オリジナル曲は音を聴けるようにしていたものの、現在は聴けなくなってしまっています。復旧までしばらくお待ちください。
バンド単位での話題はこちらでも書いていますので、よろしかったらどうぞ。
2018年4月24日火曜日
2018年4月21日土曜日
Sing To The Music
島田奈美 [ 杉山洋介/島田奈央子/三雲孝江 ]
この人の声が好き。清純派アイドルと言われていたが、まさにそんな感じ。
シンプルな曲だが、随所にプロっぽい装飾が施されているなという感じの曲。早速見ていこう。
実は、この曲を聴いた大昔の記憶だけを頼りに、ギターでこんな感じかなとコードをつけてみたのだが、後で実際に曲を聴いて確認すると全然違う!しかも、やはり原曲の方が良い。それで「プロっぽいな」と思ったわけだが、その辺りの比較も合わせてチェックしてみる。
まずはいきなりのサビから。「G」「Bm」「C」「Cm/D」「G」「Bm」「C」「Cm/D」「C」「Cm」「G」となる。ポイントは「Cm/D」だ。私が曲を聴く前に考えた進行は「Am/D」だった。「Am」でも変ではないが、聴き比べれば明らかに「Cm」の方がカッコ良い。
続いてAパート。私が考えたのは、前半は「C/D」「C/D」「G」「Em」だが、実際は「C」「D」「G」「Em」だ。確かに「C/D」を繰り返すのはカッコ悪いなと後から思った。
後半は「C/B」「Em/A」「C/D」「G」。私が考えたのも同じ。ここでのミソは「A」だ。
この後、繰り返しが何回かあった後、間奏になる。この間奏がなかなか。転調して気分を変える。「E♭」「F」「B♭」「B♭」「E♭/F」「Gm」「E♭/F」「G」というもの。
転調+オシャレな雰囲気のキーボードソロでとてもカッコ良い。そして「E♭/F」の上昇する進行で盛り上げつつ、元の調に戻す方向へ持っていくのがさすがプロと思わせる。1回目はキー通り「Gm」が来るようにしておいて、2回目に「G」で元に戻る。しかもちゃんと印象的になるようギターのフレーズを考えてある。
このあともう一つのパートがある。「I feel so~」の部分。一応そこも書いておくと「Em」「Bm」「C」「G」「A」「D」となる。「A」の部分からリズム・インして盛り上げる。
その後サビの繰り返しになるが、コーラスをバックに高音フェイクするようなヴォーカルがあると最高にカッコ良かったと思う。難しいけどね。
歌詞だが、一人ぼっちになってしまった主人公が街を出て羽ばたいて行くような内容だ。このアルバム自体にそういう感じも受けるが(クリスマスの少女の話しあたり)、どうしてこういう内容になっているのかは少し気になるところ。
この人の声が好き。清純派アイドルと言われていたが、まさにそんな感じ。
シンプルな曲だが、随所にプロっぽい装飾が施されているなという感じの曲。早速見ていこう。
実は、この曲を聴いた大昔の記憶だけを頼りに、ギターでこんな感じかなとコードをつけてみたのだが、後で実際に曲を聴いて確認すると全然違う!しかも、やはり原曲の方が良い。それで「プロっぽいな」と思ったわけだが、その辺りの比較も合わせてチェックしてみる。
まずはいきなりのサビから。「G」「Bm」「C」「Cm/D」「G」「Bm」「C」「Cm/D」「C」「Cm」「G」となる。ポイントは「Cm/D」だ。私が曲を聴く前に考えた進行は「Am/D」だった。「Am」でも変ではないが、聴き比べれば明らかに「Cm」の方がカッコ良い。
続いてAパート。私が考えたのは、前半は「C/D」「C/D」「G」「Em」だが、実際は「C」「D」「G」「Em」だ。確かに「C/D」を繰り返すのはカッコ悪いなと後から思った。
後半は「C/B」「Em/A」「C/D」「G」。私が考えたのも同じ。ここでのミソは「A」だ。
この後、繰り返しが何回かあった後、間奏になる。この間奏がなかなか。転調して気分を変える。「E♭」「F」「B♭」「B♭」「E♭/F」「Gm」「E♭/F」「G」というもの。
転調+オシャレな雰囲気のキーボードソロでとてもカッコ良い。そして「E♭/F」の上昇する進行で盛り上げつつ、元の調に戻す方向へ持っていくのがさすがプロと思わせる。1回目はキー通り「Gm」が来るようにしておいて、2回目に「G」で元に戻る。しかもちゃんと印象的になるようギターのフレーズを考えてある。
このあともう一つのパートがある。「I feel so~」の部分。一応そこも書いておくと「Em」「Bm」「C」「G」「A」「D」となる。「A」の部分からリズム・インして盛り上げる。
その後サビの繰り返しになるが、コーラスをバックに高音フェイクするようなヴォーカルがあると最高にカッコ良かったと思う。難しいけどね。
歌詞だが、一人ぼっちになってしまった主人公が街を出て羽ばたいて行くような内容だ。このアルバム自体にそういう感じも受けるが(クリスマスの少女の話しあたり)、どうしてこういう内容になっているのかは少し気になるところ。
2018年4月15日日曜日
I Will
The Beatles [ J.Lennon/P.McCartney ]
美しいバラード曲で大好きな曲の一つ。大袈裟に盛り上がるのではなく、サラッとした小曲なのも返って凄い。中学生の頃に知った曲で、受験期の冬によく聴いていたので、何となく冬のイメージと結びついている。
この曲で面白いのはベースで、Paul が口ベースをやっている。口でベースを歌っているわけだ。しかし、部分的には口で歌うには低すぎるところがあるので、テープ速度を高めにして録音したのだろうと思う。
そのベースラインだが、基本的にはシンプルなラインだが、ところどころルート音とは違う音になっている。具体的には最初の方の「B♭/C7」「F」「B♭/C7」「F~」と続くところで、「C7」に対し「G音」、「F」に対し「A音」になっている。いずれもコード・トトーンだが、そうすることでスムーズに盛り上がる感じの進行に聞こえる。
簡単にコード進行を抑えておこう。イントロなしでイキナリ始まるが、「F/Dm」「Gm7/C7」「F/Dm」「Am/F7」「B♭/C7」「F」「B♭/C7」「F/Dm」「Gm7/C7」で切り返し。2回目は最後の2小節をやらずに「F/F7」を挟み、Bパートへ行く。ここまで7thコードがよく効いている。
美しいBパート。「B♭/Am」「Dm」「Gm7/C7」「F/F7」「B♭/Am」「Dm」「G7」「C7」でAパートに戻る。
戻ってからの5小節は同じだが、6小節目がちょっと違う。リズムを合わせることで印象的なアクセントとなるのだが、その部分のコードが「Dm・B♭/F」。3回目だけ「F」の後の4拍目に「Fdim」が入りエンディングへ流れる。
エンディングは直前の「C7」を受け、「D♭7」だ。リードギターも「D♭」になっていて印象的。そしてすぐに「F」に戻り、美しいBパートを少し出して終わる。素晴らしい。
ギターは全編アコースティックのみだが、途中に少し出て来るオカズのフレーズが格好良い。少し早目のフレーズで、アタック感のある自己主張の強い音で弾いている。次のコードを意識して少し変化をつけているフレーズだ。
聴いた分にはあまり気づかないが、弾いてみると、あちこちシンコペーションしたくなるところがあるが、実際はどれも淡々と弾いているだけで不思議な感じがする。
例えばBパートの「Love you forever~」の「everの部分や、直後の「and」。メロディがシンコペーションしているので、楽器もそれに合わせるのではと思ってしまう。
美しいバラード曲で大好きな曲の一つ。大袈裟に盛り上がるのではなく、サラッとした小曲なのも返って凄い。中学生の頃に知った曲で、受験期の冬によく聴いていたので、何となく冬のイメージと結びついている。
この曲で面白いのはベースで、Paul が口ベースをやっている。口でベースを歌っているわけだ。しかし、部分的には口で歌うには低すぎるところがあるので、テープ速度を高めにして録音したのだろうと思う。
そのベースラインだが、基本的にはシンプルなラインだが、ところどころルート音とは違う音になっている。具体的には最初の方の「B♭/C7」「F」「B♭/C7」「F~」と続くところで、「C7」に対し「G音」、「F」に対し「A音」になっている。いずれもコード・トトーンだが、そうすることでスムーズに盛り上がる感じの進行に聞こえる。
簡単にコード進行を抑えておこう。イントロなしでイキナリ始まるが、「F/Dm」「Gm7/C7」「F/Dm」「Am/F7」「B♭/C7」「F」「B♭/C7」「F/Dm」「Gm7/C7」で切り返し。2回目は最後の2小節をやらずに「F/F7」を挟み、Bパートへ行く。ここまで7thコードがよく効いている。
美しいBパート。「B♭/Am」「Dm」「Gm7/C7」「F/F7」「B♭/Am」「Dm」「G7」「C7」でAパートに戻る。
戻ってからの5小節は同じだが、6小節目がちょっと違う。リズムを合わせることで印象的なアクセントとなるのだが、その部分のコードが「Dm・B♭/F」。3回目だけ「F」の後の4拍目に「Fdim」が入りエンディングへ流れる。
エンディングは直前の「C7」を受け、「D♭7」だ。リードギターも「D♭」になっていて印象的。そしてすぐに「F」に戻り、美しいBパートを少し出して終わる。素晴らしい。
ギターは全編アコースティックのみだが、途中に少し出て来るオカズのフレーズが格好良い。少し早目のフレーズで、アタック感のある自己主張の強い音で弾いている。次のコードを意識して少し変化をつけているフレーズだ。
聴いた分にはあまり気づかないが、弾いてみると、あちこちシンコペーションしたくなるところがあるが、実際はどれも淡々と弾いているだけで不思議な感じがする。
例えばBパートの「Love you forever~」の「everの部分や、直後の「and」。メロディがシンコペーションしているので、楽器もそれに合わせるのではと思ってしまう。
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