2018年4月15日日曜日

I Will

The Beatles [ J.Lennon/P.McCartney ]

美しいバラード曲で大好きな曲の一つ。大袈裟に盛り上がるのではなく、サラッとした小曲なのも返って凄い。中学生の頃に知った曲で、受験期の冬によく聴いていたので、何となく冬のイメージと結びついている。

この曲で面白いのはベースで、Paul が口ベースをやっている。口でベースを歌っているわけだ。しかし、部分的には口で歌うには低すぎるところがあるので、テープ速度を高めにして録音したのだろうと思う。

そのベースラインだが、基本的にはシンプルなラインだが、ところどころルート音とは違う音になっている。具体的には最初の方の「B♭/C7」「F」「B♭/C7」「F~」と続くところで、「C7」に対し「G音」、「F」に対し「A音」になっている。いずれもコード・トトーンだが、そうすることでスムーズに盛り上がる感じの進行に聞こえる。

簡単にコード進行を抑えておこう。イントロなしでイキナリ始まるが、「F/Dm」「Gm7/C7」「F/Dm」「Am/F7」「B♭/C7」「F」「B♭/C7」「F/Dm」「Gm7/C7」で切り返し。2回目は最後の2小節をやらずに「F/F7」を挟み、Bパートへ行く。ここまで7thコードがよく効いている。

美しいBパート。「B♭/Am」「Dm」「Gm7/C7」「F/F7」「B♭/Am」「Dm」「G7」「C7」でAパートに戻る。
戻ってからの5小節は同じだが、6小節目がちょっと違う。リズムを合わせることで印象的なアクセントとなるのだが、その部分のコードが「Dm・B♭/F」。3回目だけ「F」の後の4拍目に「Fdim」が入りエンディングへ流れる。
エンディングは直前の「C7」を受け、「D♭7」だ。リードギターも「D♭」になっていて印象的。そしてすぐに「F」に戻り、美しいBパートを少し出して終わる。素晴らしい。

ギターは全編アコースティックのみだが、途中に少し出て来るオカズのフレーズが格好良い。少し早目のフレーズで、アタック感のある自己主張の強い音で弾いている。次のコードを意識して少し変化をつけているフレーズだ。

聴いた分にはあまり気づかないが、弾いてみると、あちこちシンコペーションしたくなるところがあるが、実際はどれも淡々と弾いているだけで不思議な感じがする。
例えばBパートの「Love you forever~」の「everの部分や、直後の「and」。メロディがシンコペーションしているので、楽器もそれに合わせるのではと思ってしまう。

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