2019年4月8日月曜日

War Pigs

Black Sabbath [ F.Iommi/J.Osbourne/W.Ward/T.Butler ]


個人的にはBlack Sabbathで最高の曲、ロック界でも屈指の名曲だと思っている。とにかくカッコいい。この曲のカッコ良さが分からない人はそもそもBlack Sabbathはダメだろうと思う。

恒例となっているコード進行は今回は行わない。意味がないからだ。
コードは「Em」をキーに「D」や「C」といった極めて簡単なものばかりで、コード進行を書いてもよく分からないことになるだろう。
それはこの曲が主にリフとリズムで出来ているからだ。それだけにリフもリズムも本当にカッコいい。

まずイントロ。
かなりゆったりとした雰囲気の中で、ややハネ気味のベースが目立っている。ギターは充分に音を伸ばして6弦開放も織り交ぜたヘヴィさを演出したい。ドラムは、初期の映像を見ると相当な力で引っ叩いている感じだ。「戦争の豚」に対して怒りをぶつけるように叩きたい。

続いて休符の多いパート。
私は数多くの曲のカヴァーしてきたが、これはその中でも難しい曲の一つだった。それはこのパートがあるからだ。
ちゃんとハイハットでリズムを刻んでいるから、しっかり数えていれば何の問題もないのだが、私はこの曲が大好きな余り、曲に没頭してハイハットに身を任せるような状態になってしまう。その中でキッチリ合わせるのは結構難しかった。
静と動の対比でもあるので、休符はキッチリ音を消して、「ジャジャ」の部分はヘヴィな音を出したい。そして合間のオカズもクールに決めたい。

続くパートはドラムのオカズと「G/G♭/F」と半音で下がる音がカッコいいパート。ギターは待ち切れないように「G」の前に少しフィードバック音を入れても良い。

この後、ヴォーカルの入るパートと繰り返しがあった後、1回目のギター・ソロになる。
基本的に「Emペンタトニック」で自由に弾きまくって良いと思うが、出だしとか途中の一部とか終わり方はオリジナルを真似したい。意外にリズムで遊んでいるようなフレーズもあってちょっと楽しい。
最後のコード弾きの部分は一番気合いを込めてヘヴィに。

2回目のソロの前のパート。ギターのリフを残してリズムを合わせる部分。
リフの弾き方は、「5弦7F」「4弦9F」「3弦7F」のリズミック(というほどでもないが)な組み合わせだけで出来ている。実にカッコいい。「Em」「Bm」「D」と「Em」「G」「Em」を全体で合わせるだけだ。
そしてこのリフが下がっていくパート。ルート、5度、7度の音だけなので、長短は関係なく下がれる。「Em」から「D」へ、そして「C」を経て「Bm」まで同じ音使いで下がっていくだけだが、これも最高にカッコいい。Sabbathの曲にはこういうパターンが結構出て来て「これぞSabbath印」といった印象で大好きなパターンだ。

そしてソロ。近年はオジーは出だしのフレーズを観客に歌わせることも多いが、超シンプルながらカッコいいフレーズだ。
『Paranoid』のメインリフと同じように1音目に6弦開放を鳴らしてヘヴィさをアピールしたい。
そしてこのフレーズの後は自由なパートだ。ザック・ワイルドが弾くソロなどが大いに参考になるが、基本的にどんなソロでもハマるだろう。曲全体がゆったりとしたリズムなので、結構早弾きでも対比がカッコ良くなるだろうし、チョーキング等でロングトーンにしてもハマると思う。
ソロの終わりの合図は出だしのフレーズだ。

そしてソロ前のギター・リフのパートに戻る。エンディングは、オリジナルはテープの早回しでだんだん早くなり最後はオクターヴ上で終わるようになっているが、普通に終われば問題ないと思う。フェード・アウトでもないし、このオリジナルのエンディングだけは気に入らない。ライブを参考にしたいところ。

ライブはSabbathの各時代のものが聴けるし、ソロとなったOzzyも様々なバージョンが出ている。またカヴァーも色々出ていて聴き比べするのも面白いが、個人的にはSabbathの70年のパリのライブが良い。バンドの充実した演奏がカッコいいし、まだ歌詞が固まっていないのか、またはオジーが忘れただけなのか、アドリブ(?)で適当な歌詞をつけて歌っているのが楽しい。中には言葉が足りなくなって無理矢理伸ばしている部分もあって笑える。
その他、Ozzyの『Just Say Ozzy』のバージョンが好きだ。ザックのギターがカッコいい。ザックは「Sabbath大好き」を公言しているだけあって、相性が良いと思う。もちろんトニー・アイオミと比較すると音の軽さが目立ってしまうが、ギーザーに言わせれば「若さゆえだろう。気にならない」となる。私もだ。

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