2003年9月15日月曜日

六甲おろし

阪神タイガース [ 古関裕而/佐藤惣之助 ]

もう今日はこの曲しかないでしょう。あのダメ虎と呼ばれた阪神タイガースが18年ぶりの優勝を飾ったのだ。マジックが減り、優勝目前でありながら前週はヤクルト、中日にことごとく負け続け、今日も劣勢ながら8回に片岡のホームランで同点とし、9回、一死から藤本と片岡の連打と敬遠で満塁とし、赤星が前進守備の右翼頭上を越す安打でサヨナラ勝ち!この2時間後にヤクルトが横浜に大敗して優勝が決まった。予想通り、道頓堀に飛び込む人が多数(5000人超!)、日本中がタイガース一色となった。

この曲は勝利した試合後に高らかに歌われる凱歌で、ナイターの夜空に向かって歌うことほど気持ちの良いものはない。
「六甲おろし」というのは甲子園の背後にある六甲山から吹き下ろす風のこと。甲子園で風と言えば、右から左へ吹く「浜風」の方がずっと有名で試合にも影響を与える。「六甲おろし」は地元でも使わない言葉のようだが、この風、プロ野球のシーズン以外に吹くようだ。作詞した佐藤さんは神奈川の人で、大阪に行った際に「赤城おろし」等のイメージでつけた名前なのかもしれない。

個人的に演歌は苦手なのだが、この曲はよく耳にする演歌よりも更に古い曲のせいか、マイナー調でないせいか、イントロからとても気に入っている。間奏もしっかりしているし、曲としても他球団のものよりもずっと素晴らしいと思うがどうだろう。

この曲は1936年の作で12球団最古。後半の「おぅ、おぅ、おぅ、おーっ、はーん しーん タイガース」と部分の「おぅ」がなぜ「おぅ」なのかと言うと、この曲が「大阪タイガース」時代に作られたからだ。「大阪」の「お」だったのだ。
曲名も本当は「大阪タイガースの歌」で、現在は「阪神タイガースの歌」に改められている。

私は、この曲のCD等の音源としてはThomas O'Malley(元阪神<1991~94>・ヤクルト<1995~96>の選手。1993年首位打者、翌年、長打力不足で解雇)の歌っているものしか持っていない。相当な音痴だが、何と日本語で歌っていて笑える。そんな陽気なオマリーは、今年の阪神の臨時コーチで、ビールかけにも参加してはしゃいでいた。

作曲者の古関裕而といえば高校野球の『栄冠は君に輝く』や東京オリンピックの『オリンピック・マーチ』が有名。この曲名だけでも凄い人だということが実感できるだろう。

それにしても、優勝インタビューでの星野監督の「夢に日付けを入れることが出来ました」は名言だなぁ。

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