2003年10月24日金曜日

雪の招待状

島田奈美 [ いけたけし/芹沢類 ]

島田奈美は80年代後半のアイドルだが、大物にならずに芸能界から身を引いた。詳しくは知らない。

なぜ島田奈美を知っているのかというと、私が高校時代、同級生のある女の子からレコードをプレゼントされたからなのだ。しかし、その彼女とはつき合ったわけでもなく、プレゼントにどういう意味があったのかもよく分からないままになっている。
しかしもらった以上、聴かない訳にもいかず、あまりアイドルに興味がなかった私としては島田奈美は珍しい存在となっている。
で、その彼女と島田奈美は、容姿的にどこかオーバーラップする部分があって、清楚でかわいらしい雰囲気も良い印象になって、今思えばなぜ声をかけなかったのだろうと後悔する(笑)。私のタヌキ顔好きはひょっとするとここから来ているのかもしれない。

アップテンポの曲が多いことからも気に入って、一時期は積極的に聴いたものだ。当然、何曲かは気に入ったものもあり、今回、それを紹介することにした。
当時以来、15年ぶりくらいに引っぱり出して聴いたのだが、記憶が蘇りとても懐かしく、また予想以上に覚えていて驚いた。聴く前にピアノでこんな曲があったなと弾いてみたのだが、結構近い線で弾けた。その曲が今回の「雪の招待状」だ。2ndアルバムの1曲目だ。

まずオープニングだが、ディズニーっぽい壮大なパートと同じ繰り返しのピアノのフレーズが、寒い冬の中の暖かな心を連想させて、ムードがあって良い。
ドラムが入るとすぐに最初のヴァースだ。ほとんど4分打ちのピアノだけというシンプルなパート。Beatles好きの人間にはキーボードの4分打ちはどうしても心惹かれるものがある。コードは「Dm」 「C」 「B♭」 「A7」で、3度の音にあたる部分が上下に変化するパターン。Bon Joviの『Runnaway』を思い出した。

サビになると突然メジャーに変わる。マイナーの部分は神秘的な冬のイメージ。「静かすぎる夜、誰か窓の外で私の名前を呼んでいる気がしたの」という歌詞が良い。「気がした」ということで、実際にどうであったかではなく、心理状態を表現しているわけだ。断言する歌詞よりも、結局どうなのか分からない、どちらにでも解釈出来るというような幅のある歌詞が好きだ。
そしてサビは心を開放している部分。コードトーンを多く使った音程差のあるメロディが良い。

サビの一番最後の部分、「寂しさも溶けてゆくの」の部分のメロディがカッコいい。最高の決めのメロディだ。

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