2003年10月1日水曜日

Layla

Derek & The Dominos [ E.Clapton/J.Gordon ]

昨年がラスト・ツアーだったはずのEric Clapton。なぜか来月来日する。これが最後のチャンスかと出かけることにしたので、最近よく聴いている。
この曲はClaptonの代表曲中の代表曲で、1970年リリース。邦題『いとしのレイラ』で、あまりにも有名。

有名な曲はたいていは分かりやすいパターンが多いのだが、この曲はちょっと変な進行だ。
印象的なイントロのギターのフレーズに続いて出て来る最初の歌い出しの瞬間の音。「あれっ?」と思う人も多いと思う。キーが「Dm」から突如「C#m」に半音下がるのだ。転調するにしても変な転調だ。しかもこの直後にコードが「F#」「C#m」と進んだ後、「C→D→E」と進む。ここで再び「あれっ?」となる。多分、コードだけを鳴らしていると何の曲か分からない上に間違っていると感じるかもしれない。基点を「A音」に置いて考えるとされほど不思議ではないのだが、コード進行的には変わっている。

変わっていると言えば、曲の前半と後半とで全く別の曲になっているのも面白い。後半は延々と続くピアノがメインでボーカルはナシ。結構印象的な部分で、特にコード「F」の部分でメロディが「G音」になる瞬間が好きだ。
背後ではDuane Allmanの繊細なスライドギターが抜群の雰囲気を醸し出す。このせつなさこそが曲のテーマなのだろう。

1992年発表のアコースティック・バージョンも有名だが、個人的にはオリジナル・バージョンの方がずっと思い入れがあり好きだ。やはりエンディングの長いピアノ・パートは欲しいところ。アコースティックの方はリズムも歌い方も全然違うので、興味のある方は一聴を。

この曲のエピソードとして、BeatlesのGeorge Harrison夫人・Patyを口説いた曲としても有名。Georgeが口説いた(?)『Something』と内容を比べてみるのも面白い。GeorgeとClaptonは親友で、1991年には一緒に来日公演も行っているが、さすがにClaptonのソロ・タイムでもこの曲は演奏されなかった。

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