Ozzy Osbourne [ O.Osbourne/Z.Wylde/R.Castillo ]
何と、これがOzzyの初登場だ。もう何度も登場していてもおかしくないはずだが、とにかく初登場だ。Ozzyの初登場なら、本来はRandy Rhoadsの曲にしたいところだが、気分で決まるコーナーだけにこういう選曲になってしまった。
さて前置きはこのくらいにして「Road To Nowhere」である。1992年の大ヒットアルバム『No More Tears』に入っているゆったりとしたナンバーで、バラードというのは少し違うがノリノリの曲でもない。
ギタリスト探しの名人・Ozzyの曲は、そのギタリストの影響を受けているのがはっきり分かる曲が多い。初代・Randy Rhoadsの曲はクラシカル、2代目・Jake E. Leeの曲はL.A.メタル、そして3代目・Zakk Wyldeの曲であるこの曲はカントリーっぽさが出ている。これらにダークで破壊的な雰囲気とポップさのOzzy印を押すと出来上がりというわけだ。 この曲最大の魅力はZakk色であるカントリーっぽさだと思う。Zakkも他のギタリストに負けず、充分にテクニカルなギタリストだが、この曲は細かなテクニックを超越している。
私はよく一言で表わして「大陸ノリ」と表現している。コマゴマ・チョコマカしたものではなく、ドーンとゆったり、大きく構えた、正に大陸的なスケールのノリという意味だ。言葉で説明しても分からないだろうから、聴いてもらうしかないのだが。
静かなアルペジオのイントロに続いて登場するギターのメロディ。気持ちの良い伸びやかなフレーズで、特にスピードのある部分もないし、特殊なサウンドでもない。高度なテクニックも何も必要のないシンプルなものだが、これを弾くのは難しい。ビッグなドラムのリズムも重要だが、普通に弾くと退屈極まりない、とてもつまらないフレーズになってしまう。微妙なビブラートや音程、リズム感が重要で、そういう意味ではテクニカルと言えるが、とても単純そうに見えて、ここまで気持ちよく弾くのは至難の技だ。
広い大地とスカッと爽やかに抜けた青空を思い出させる。そしてこのフレーズの終わりと同時にピッキングの強弱でOzzyの歌の世界へと入り現実に戻る感覚。素晴らしい!
0 件のコメント:
コメントを投稿