2004年8月9日月曜日

Dancing Queen

ABBA [ B.Andersson/B.Ulvaeus ]

70年代の大ヒット曲だ。ロック少年(私)にとって、ディスコだのポップだのは許し難い音楽だったので敬遠していたが、完全に「昔のこと」になっている今聴けば結構良いものだ。変な偏見を持ったり片意地張ったりせずに音楽は音楽として接したいものだ。

『Dancing Queen』はタイトル通りで、「さあ、踊ろうよ」というノリの曲。彼女は17歳だが、別に27歳でも良いだろう。いずれにしても輝いて見える魅力的な彼女のイメージで、それはまるで女王様のようだ。ダンスもイメージの一つだから、必ずしもダンスでなくてもいい。居酒屋での時間でもいいし、公園を散歩している時間でもいいだろう。今、思い出しても輝けるキラキラした時間に思えればそれで良い。そういう時代の歌だ。

曲はイントロの後、いきなりサビから入る。このコード進行がなかなか感動的だ。実際のキーが何か忘れてしまったのでとりあえずキーを『E』として考えるが、「B」 「A♭onC」 「C#m」 「F#7」 「A」 「F#m」 「E」という進行だ。

最初の3つのコードのベース音が半音ずつ上がって行くのが感動的だ。この部分だけでこの曲を好きになってしまう。

サビ直前のパート「You are the Dancing Queen, young and sweet, only seventeen」の部分もサビの一部のような盛り上がりだ。出だしにサビを聴かされているから、この部分も感動的なコードのような気がしてしまうが、何とたんに「E」 「A」 「E」 「C#m」という単純なものだ。つまりイントロと同じなのだ。

さて、この曲のもう一つの重要ポイントは歌のハーモニーだ。美しく聴かせるハーモニーの基本中の基本は3度だが、あまりにもありふれているためによほど音程差のあるメロディ等、他と違うものがなければ新鮮味がない。特に日本でのポップスやロックでのハーモニーはことごとく3度で食傷気味だ。
この曲は色々出て来て面白い。片方のメロディが上昇する時に下降するものもあるし、ほとんど音程が変わらないパートもある。一度ハーモニーの方にも注目してみてほしい。

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