Gary Moore [ Gary Moore/Phil Lynott ]
Gary Moore の1978年の『Back On The Streets』に入っている曲。エモーショナルで官能的なレスポールの音色が素晴らしい。
作詞は Thin Lizzy の盟友・Phil Lynott。 出だしの部分は
I remember Paris in '49.
The champs d'Elysees
Saint michel and old beaujolais wine
で、「'49年のパリを想い出す。シャンゼリゼ通り、サンミッシェル、そして年代物のボージョレワイン」という感じ。
明らかにフランス・パリの思い出という感じだが、実はまったく別のもう一つの意味がある。シャンゼリゼやボージョレーは目くらましだ。
Philの父はブラジル系黒人で、名前が Paris。歌詞に出て来るバリは、父親・パリスのことだ。この歌詞の後、 「そして想い出す君が僕のものだったあのパリの日々を。数枚の写真を見ると懐かしく想い出す。外のオープンカフェで過ごしたあの夏の日々を」
Phil は8月の生まれだ。父は Phil を見ることなく帰国し、Phil は父を知らないで育ち、実際に会ったのは20代後半だという。
曲を見ていこう。イントロは「Am」「Dm7」「FonG」「CM7」「FM7」「Bm7-5」「E7」「Am」という感じで、これが基本的な流れ。歌に入ると、「E7」のところから、「E」「A」「BmonA」「A」と変わる。
ギターのメロディが少し変わるところは、「Dm7」「FonG」「CM7」「FM7」「Bm7-5」「E」「Am」「F」「Am6」「A7」。
次のボーカルが入る部分も少し変わって、「Dm7」「FonG」「CM7」「FM7」「Bm7-5」までは一緒だが、「B7」「E」「F」「E7」と続く。全編泣きの展開だ。
出だしのギターのメロディが『Fly Me To The Moon』と似ている気がするが、太いレスポールの音が最高。ゆったりと伸びやかな中、たまに豪快な早弾きが入るところが格好良い。
2014年のソチ五輪でフィギュアスケート金メダルの羽生結弦がこの曲を使用した。注目すべきは、正規版ではなく1983年の『Live at the Marquee』のバージョン。これを選んだ理由はインストだからというのが理由だろうが、このライブ・バージョンは私も好きで、違うフレーズも出て来たりする素晴らしい演奏だ。
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