2018年3月5日月曜日

さあ太陽を呼んでこい

東京放送児童合唱団 [山本直純/石原慎太郎 ]

1963年にNHKの『みんなのうた』で紹介された曲らしいが、私は小学校の音楽の授業で習った。長い間誰が歌っていて誰が作った曲なのか、タイトルすら記憶になかったのだが、最近、覚えていた歌詞から検索して分かった。作者も蒼々たる面々で驚いた。「ララララ」の部分も記憶になかったので「こんな曲だったのか」と少し驚いた。
小学校5年生くらい(1980年頃か)、初めて徹夜した朝に空が明るくなって来るのを見て感動した時にこの曲を思い出したので印象に残っていた。

歌詞は、若者がこれからの人生を夜明けに例えて漕ぎ出して行くような内容で、とてもパワフルだ。しかし小学生の私の印象に残っていたのは「どこかで誰か口笛を」という夜のミステリアスさや、「最後の星が流れてる」という時の変わり目の感動等だった。「人生の歌」というも、実は検索して知った最近のことだ。せっかくの石原慎太郎の詞をまったく理解せずにいた。
ただ、弁解させてもらうと、その原因はミステリアスに感じさせた曲調にあると思う。当時、他の音楽の授業で歌っていた曲とは違う曲調だった、ということだ。

コード進行を見るとそれが分かる。歌い出しのところから、「Fm/C」「Fm/C」「Fm/C」「Fm」と来て、「C」「Fm」「C」「Fm」と続くのが前半。徹底的に「Fm」と「C」で出来ていて、しかもキーがマイナー(Fm)の中、「気持ち良さそに」の部分から「C」が先行するあたりから少しだけミステリアスな雰囲気もある。(このあたりは歌詞の雰囲気の印象の方が強いが)
この次の場面で「F7」「B♭m」「F7」「B♭m」と、いきなり「Fメジャー」だ。これがかなり効いている。
更に「E♭7」「A♭」と感動的に攻めて、最後に「C/Dm・Em」から「Fm」に戻る。この戻し方も、高らかに宣言しているようで更にドラマチックだ。
前半に単調な展開で印象づけておいて、後半に一気にドラマチックに攻める手法が見事なコード進行といえる。個人的には「E♭7」「A♭」の部分を「C#」「F#」にしたい気はするが・・・。

この後の「ララララ」の部分は歌詞に出て来る「口笛」なのだろうか。メジャー・キーになっていて、「F」「F」「B♭」「F」「F」「B♭」「G」「C」のようなコード進行だ。メジャーから戻すやり方は歌の時と同じ「C」から登っていく方法。

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