2003年10月31日金曜日

Love Me Do

Beatles [ J.Lennon/P.McCartney ]

何とこのコーナー始まって最初のBeatlesである。各メンバーのソロ曲はすでに登場しているが、Beatlesとしてはこれが第1回目だ。私の場合は「一番好きなバンド」「二番目に好きなバンド」とあっても、Beatlesだけは常に別格で、1位、2位ではなく、ボクシングのランキングのように1位の上にチャンピオンがいるという感じだ。
当初はBeatlesだらけになるのではないかと危惧したほどだったが、逆にBeatlesは日常的すぎて、あえて「今日の一曲」というほどになることは滅多にない。

記念すべき第1回目のBeatlesはデビュー曲のこの曲だ。別にこの曲は最初にしようと狙っていたのではないが、とにかくこの曲だ。

この曲は、実はリリース当時の1962年,63年から2バージョン存在していた。デビュー時、Beatlesはドラムが不安定と言われ、プロのセッション・ドラマーのAndy Whiteがこの曲をレコーディングした。結局はRingo Starrのものが使われ、Andyバージョンはアルバムに入ったというわけだ。ちなみに『Anthology』では前任ドラマーのPete Bestのバージョンも聴くことが出来る。

Andyのドラムは軽快で歯切れが良く、さすがプロという感じ。Ringoの方がヘヴィで力強い。

この2バージョンだが、ドラムだけでなくすべてが別録音のため、細かなところが微妙に違う。ボーカルは、出だしのハーモニーの音量が違っていて、アルバムバージョン(Andyの方)よりシングルバージョン(Ringoの方)がJohnの声が大きい。Paulの方が主旋律っぽく、Johnの方が難しく聴こえる。

イントロは有名なハーモニカのフレーズだ。単純で分かりやすいフレーズで、明るいポップな感じだ。しかし、実はこの曲、彼らが下積み時代に3度目のハンブルグ行きの際、メンバーの一人で画家を目指すためにドイツに残っていたStuart Sutcliffeの死を知った頃に作られた曲なのだ。特に一番の親友であったJohnの悲しみは大きく、この曲のハーモニカの微妙なヴィブラートの揺れに悲しみを感じることが出来れば、相当の感性の持ち主だ。吹いているのはもちろんJohnだ。

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