2003年10月12日日曜日

Lust For Life

Gamma Ray [ K.Hansen ]

Helloweenを脱退したKai Hansenが1990年に新たに結成したバンド・Gamma Rayの1stの1曲目。厳密には短いオープニングナンバーの「Welcome」があるが、実質的にはこの曲が1曲目だ。
Helloweenからのメロディックなスピード・メタルだが、よりドラマチックになっていて、オペラ的ですらある。

エネルギッシュでスピーディなギターに続いて登場するボーカルはRalf Scheepers。肺活量が凄そうな彼の抜群の歌唱力がこの曲をよりドラマチックにしている。パワーとスピードで押せ押せの曲だが、それを楽々とこなしているところが凄い。サビの部分をはじめ、ハイトーンが随所に出て来るが、まだまだ余力がありそうだ。

ギターはスピード・メタル系に多くある、ルート音をミュート気味にして16分を刻むものや全音符で伸ばすバッキングの使い分け、それに同じミュート奏法のバッキングにしても高い音と重低音の使い分け等、シンプルなバッキングでも楽しめる。

ギター・ソロ。これがカッコいい。一度クールダウンさせ、最初からはカッ飛ばさない。ツインギターによるシンプルなハーモニーで徐々に盛り上げていく。
そしてドラムの合図とともに本編に入る。前半はツインハーモニーを主体にしており、メロディックでクラシックの組曲のようなパートが楽しい。
後半は1人ずつ交代でソロをとっているが、それまでの雰囲気を引き継いでいる。そして最後はやはりツインでオーケストラのような雰囲気の決めのフレーズで結ぶ。
長いソロ・パートだが、ギターが好きな人には飽きずに楽しいパートだ。
そしてこの直後、再びハイトーンで声量のあるボーカルが登場。まったく素晴らしい。
ボーカルはエンディングではかなりのロングトーンを出しているので、これも忘れずに聴こう。

メロディックなスピード・メタルの曲としては最高峰の曲だと思う。ポップスでも通用する分かりやすいメロディに最高のスピード感。クラシックのような各パート。元気が出ることこの上なし。

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