2003年10月15日水曜日

You

George Harrison [ G.Harrison ]

一昨年に亡くなったGeorge Harrisonのソロ作。ロックというよりもかなりポップな曲だが、実はこの曲は『Be My Baby』のRonettesの中心人物だったヴェロニカ(ロニー)のためにジョージが書いた曲なのだ。どうりでGeorgeっぽくないはずだ。
GeorgeとRonettes、いやロニーがどういう関係なのかと考えると、通の人ならすぐに分かる。Phil Spectorつながりというのが答えだ。ロニーはスペクターと結婚しており、スペクターとJohn LennonやGeorgeは70年代前半は仲が良かった。
この曲も「Wall of Sound」っぽい。

で、この曲だが、レコーディングも完了し、あとはロニーの歌入れだけというところまでいっていたのだが、なぜかここでボツに。仕方がないからジョージのソロ曲として使おうということになったのだが、ロニーのためのキーで録音されてしまっており、ジョージが歌うには高すぎる。そこでテープ回転を落として音を低くして録音し、それを通常のスピードに戻したものをリリースした。というわけで、ジョージの声が少々甲高い感じになっているのだ。

リリースは1975年のアルバム『Extra Texture(ジョージ・ハリスン帝国)』で、第1弾シングルとなっているが、演奏はすでに1971年に録音を終えている。 何と邦題は『二人はアイ・ラブ・ユー』だ。

歌詞は恥ずかしくなるような単純明解なラブ・ソングで、このあたりも70年代ポップスといった雰囲気だ。

曲はブラスセクションが入っていたりして、ロックバンドタイプの編成ではないのだが、これがジョンやポールではなくジョージだと思うと妙にハマる気もする。
その上、アルバムは落ち着いた雰囲気というか、派手な曲が少ないため、このアップテンポがとても際立つようになっている。

リズムは2ビート。ノリを良くする効果は絶大で、一気に軽快で楽しい曲となる。

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