2003年12月25日木曜日

All I Want For Christmas Is You

Mariah Carey [ W.Afanasieff/M.Carey ]

日本ではテレビ・ドラマで使われたそうで(実はよく知らない)、「恋人たちのクリスマス」という邦題でかなりの人気の曲となり、今やクリスマス・シーズンの定番の一曲となっている。
実は個人的には特に「凄く好き」と言えるほどの曲ではない。彼女の曲では、感動的に歌い上げるようなものが好きだ。ただし、ライブで聴いた時は元気なリズムも含め、とても楽しめた。CDとライブとでは違うのだ。
なぜこの曲を取り上げたかというと、今日、偶然ラジオで聴いて、色々なことがフラッシュバックするように頭に浮かんだからだ。

人は、あまりにも理想的なものを得るとどうなるだろうか。まるで手に届かないような夢のような話しが突然現実と化し、しかも自分が望んでいる以上の形で手に入り、更にはそれが自分が考えていた以上に素晴らしいものだったとしたら・・・。
実際、そんなことが起こるのかどうか、それは別として考えてみてほしい。

もちろん嬉しくなるだろうし、踊り出したくなるかもしれない。夢ではないかと頬をつねってみるかもしれない。
その後はどうなるのだろう。間違いなく現実であるということが分かり、簡単には消えてなくなることがないことも分かった。

多分、精神的にとても不安定になるのではないか。それだけ素晴らしいものを手に入れたのなら、それを失うことを極端に恐れるだろうし、傷つけたりすることも怖がるだろう。究極的に理想的なものなら、正気を保つことも難しいかもしれない。
それは精神的未熟さだろう。または経験の問題か。一度、そのような体験をしていれば、次に同じ状況になった際は比較的冷静でいられるのかもしれない。しかし、そのような理想的な状況は、人生に何度もあるものではないように思う。

クリスマスは平日であることが多い(イブのイブは祝日だが)。恋人たちは仕事等の合間をぬって時間を作る。それも叶わない人たちもいる。障害や欠点、負のベクトルがあるからこそ安定的な幸せに向かえるのではないだろうか。

もし、理想が手に入りそうな場合、急いで確保すべきだろうか。慌てずゆっくり確実に進むべきだろうか。分からない。

しかし確実に言えることは、手に入った後はゆっくり時間をかけるべきだということ。決して走ってはいけない。踊り出し、走り出したいのをジッとこらえることは、時間で想いを蓄積する楽しみでもあると言えるのではないだろうか。

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