2003年12月17日水曜日

宝くじ

ARB [ Emma ]

連続でARBの登場だ。この曲は昨日の「淋しい街から」と同じく1stに入っている。1stは数日前にゲットしたため、初めて聴く曲も半分はあったのだが、この曲も初めて聴いた曲の一つだ。

初めて聴いた感想は、「お笑い系の曲。でも演奏はカッコいい!」という感じ。実際、歌詞は笑える。これは笑いつつ風刺になっているのだろう。当然、狙って書かれているはずだ。
ロックもギャンブルのようだが、簡単に成功はしない。「ギャンブルに生きている人はどんどんやってみな」という逆説的な批判なのだろうと思う。

この曲は、この1st限りで脱退するキーボードのEnmaによるものだ。当然、ARBの歴史の中でも珍しいタイプの曲調になっている。この曲以外にもう1曲彼の曲があるのだが、やはり他の曲とは少し雰囲気が違う。しかし最も毛色が違うように感じるのは、やはりこの「宝くじ」だろう。もちろん演奏メンバーは同じなので、ARBらしい部分もあるのだが、雰囲気は明らかに他とが異質だ。

最も他との違いを醸し出しているのはボーカルだろう。オクターヴで歌われていて、下は石橋凌だと思うが、上のパートは誰だろう?「賭けてごらんよ~」の叫びも誰だろうか。ARBでコーラスをとるのは田中一郎だし、実際、彼っぽい声に聞こえる。ひょっとしてEnma本人か。

演奏は、2ビートのリズムにマイナー全開の音使いのアヤシイ雰囲気のギターが印象的だ。このギターも左右でオクターヴになっている。ピアノだけになる部分も印象的で、ギターのリフとの対比になっていて曲に惹きつけられる。が、歌詞が笑えるというのが不思議な感覚だ。
サビの部分は突然メジャー・キーになっていて、「おやっ?」と思わせるが、それ以上に歌詞を聴いてしまう。

しかし、こうしてリリースから四半世紀近くたった今になって改めて1stを聴いてみると、かなりバラエティに富んでいるのが分かる。凌の曲はすでにこの後のARBワールドそのままだが、ここに田中一郎の曲が加わり、そして異色のEnmaがいれば結構面白かったかもしれないと今さらながら思った。(個人的にはARBと言えば、凌、一郎、キースで決まりだったから余計に)

0 件のコメント:

コメントを投稿