Bruce Hornsby & The Range [ B.R.Hornsby ]
先日、ラジオでかかっているのを聴いて一発で気に入ってしまった曲だ。調べてみると、実は1986年のNo.1ヒットだった。
Bruce Hornsbyという人もまったく知らなかったのだが、かなり有名な実力派ミュージシャンで、Huey Lewis & The Newsの「The Valley Road」、Don Henleyの「The End Of The Innocence」といったヒット曲も彼のもので、他にもGrateful DeadのメンバーとしてやBob Dylan、Leon Russellといったベテランとの活動も知られている。知らなかったのは私ばかりなり。(^_^;
さて、この曲に限らず、彼の曲はどれもピアノ・サウンドが目立っているが、初めて聴いた時は最近録音されたMIDI系の音かと思った。しかし1986年なので自分で弾いているのだろう。音は本物の生ピアノとは思えないほどアタックが強くキラキラしたサウンドだ。しかし薄っぺらな音ではなく、私の大好きな中低音の暖かみは豊かなので問題なし。曲の構成はかなりシンプルなのに、なぜか盛り沢山に聴こえるのは、やはりこのキラキラのピアノ・サウンドのせいだろう。
ざっと曲をコピーしてみると、コード進行は「Am7」 「Em7」 「D」 「C」 「G」 「D」 「C」の繰り返しがほとんどだ。かなりシンプルだ。
「D」と「C」と「G」は何の数字もつけずに書いたが、実際は色々な音が混じっているので、複雑なコード名をつけるべきかもしれない。基本的には9thの音を多用していて、この3コードの時も多く出て来ている。7thもよく出て来て、これらの音がカッコ良く散りばめている感じ。
イントロの後、リズムが入って来るとすぐにピアノがバーンと3つのコードを順に鳴らす。裏で入るタイミングが最高にカッコ良い。コードでは「C」の部分で、最初が「ドレソシ」、次が「ドレソラ」、最後が「ドミソ」だと思うが、9thにトップの音が下がって来るパターンといえるだろう。このヴォイシングにもセンスを感じる。
サビに当たる部分と言えるのか、この最初のパターンから変わる部分もピアノがカッコ良い。音は「G」の時に「ラ」「シ」「ソー」、「F」の時に「ソ」「ラ」「ミー」、「C」の時に「レ」「ミ」「ソー」となる。やはり9th重視だが、この音の選び方!すぐには音をとれずに何度も聴き直してしまった。
ソロも聴きどころだ。基本的にはコードトーンを中心に崩しているのだが、とにかくカッコ良い。全部は紹介しきれないので、先のコードの繰り返しのうち、3回目の出だしの上昇ラインを例にすると「Am」の時が「ドミラシ」「ラレミミ」、「Em」の時が「ラシシレ」と来て下降ラインに入り「ソファ#レシ」。更に「D」の時は「ミレシファ#」と「レシソレ」、「C」の時は「ラソレシ」といった感じ。上昇ラインでは同じ音を連続するところもカッコいい。
選ぶ音は基本的にコードトーン、プラス7th、9thといったところなのが分かると思うが、スケールで考えてその場で弾いているだけかもしれない。
こんなピアノをさらっと弾けたら最高だろうなと思い、これからピアノに向かうところだ。
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