2004年3月1日月曜日

白色彗星

宮川泰 [ 宮川泰 ]

映画『さらば宇宙戦艦ヤマト』に出て来る強大な敵・白色彗星帝国のテーマソングだ。かなり印象的な曲なので、知っている人はすぐにピンと来るだろう。
あまりに強い相手で、見せしめのため月は吹っ飛ばされ、最後は主人公が命をかけて相討ちの玉砕でエンディングを迎えるという凄まじい内容で、悲しく寂しい気持ちで見終えた記憶がある。
それでいながら、この作品が『ヤマト』シリーズの最終回ではなく、この後、何作も続くのだ。この映画の後、テレビ版で、玉砕しないエンディングに変更され、それに続く形で話しは続く。子供ながらに違和感を覚えたものだ。

それはともかく、昔の子供向けアニメの曲と言ってバカにしてはいけない。とても荘厳であり、且つ敵のテーマに相応しい邪悪な感じや強大な感じが出ていて、素晴らしい曲なのだ。

まず第一にサウンドだ。パイプオルガンを使用している。昔はパイプオルガンといえばキリスト教の教会音楽用楽器と言っても良いほどで、神様のイメージにつながる。強大さを表わすにはピッタリだ。人間が神様に叶わないように、パイプオルガンの響きを持つ白色彗星帝国にも叶わないという雰囲気が漂う。

曲は最初に低音だけでテーマのメロディが流れる。長めのメロディを2回繰り替えし、アヤシイ雰囲気を強調している。
3回目。突然、それまでのゆったりとしたメロディに対する伴奏として16分音符でのアルペジオ的なフレーズが加わる。あまりの対比に、凄い早弾きに聴こえてしまう。

MIDI データファイルがダウンロードできます ]
(上記MIDI音源では3回目の早弾き部分からになっています)

この音使いがなかなか凄い。ハッキリ言って全てコピーするのは私には無理だ。一生懸命聴いたが、パイプオルガンの響きは倍音が多いため、聴き取りきれない。それでも雰囲気は分かると思う。
コード名が分からないような複雑な音使いも出て来て、難易度はかなり高い。キーボードやピアノで弾けるように何度かトライしてみてはいるが、とても難しい。

それにしても、この曲は本当にカッコいい。この早い16分音符が出て来るメインのパートの後もクレイジーな雰囲気を伝えるパートが出て来て、特にパートの最後を締める箇所に1拍目が休符で2拍目がコードをのばすパターンがあるが、一発でパイプオルガンみ魅せられてしまう効果が絶大だと思う。

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