2018年7月2日月曜日

Stand By Me

John Lennon [ Ben E. King/Jerry Leiber/Mike Stoller ]

オリジナルは Ben E. King で、更に遡れば苦黒人霊歌の「Lord,Stand by Me」という曲になるが、そういうことは置いておいて、ここでは John Lennon がカヴァーしたバージョンを取り上げる。
John のバージョンは1975年に録音されており、とても格好良くてヒットもした。

When the night has come and the land is dark
And the moon is the only light we'll see
No I won't be afraid, no I won't be afraid
Just as long as you stand, stand by me

夜が訪れて大地が暗くなる時
月明りしか見えなくなる
恐れはしない
ただ君がそばにいてくれれば

有名な出だしの部分の歌詞だ。実に素直で素朴で説得力がある。1986年に River Phoenix で有名になった映画『Stand By Me』そのままの若者の危うさ、不安定さを感じさせるような微妙な空気感がある。

曲の組み立ては実にシンプルで、コード進行は「A」「A」「F#m」「F#m」「D」「E」「A」「A」を繰り返す。「So darlin', darlin'」の部分だけ「A」を引っ張って、後は繰り返しだ。

原曲はベース・ラインが印象的だが、John のバージョンは少しテンポ・アップして、アコースティック・ギターが全面に出ている。カッティングがカッコいいが、慣れないと意外と難しいかもしれない。ダウンストロークの時はブラッシング(ほぼミュートしてコード・カッティング)でアップストロークの時にコードの音を出す感じ。もう少し厳密に言うと、ダウンストロークの時も、普通にコードの音を出しておいて、出した瞬間に右手の親指の付け根あたりでミュートする感じだ。(単に右手でミュートしてコードを鳴らさないようにしても感じは出る)

ソロはスライドで、原曲を少し意識したようなプレイだ。コードを崩したような音使いで印象的で、似たようなプレイをしたくなるメロディだと思う。原曲のストリングスによるソロよりずっと素晴らしい。

ボーカルの聴かせどころは何と言っても「So darlin', darlin'」だ。ほとんどこの部分がカッコ良いかどうかですべてが決まると言っても良いくらいだ。
Johnのボーカルはここが最高にカッコいい。ちょっとだけハスキーな感じでワイルドなシャウトをしている。この曲はカヴァーも非常に多く、色々な人が歌っているのを聴いたが、Ben E. Kingを含めてもJohnのバージョンが一番カッコ良く聴こえる。

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