2018年8月25日土曜日

I Am The Walrus

The Beatles [ J.Lennon/P.McCartney ]

サイケデリック時代の代表のような曲だ。そして Beatles でもトップクラスのカッコ良さを誇ると思う曲だ。どこか不気味さ、不安定さを感じさせるようなところがある。
曲名からして『不思議の国のアリス』の世界だし、「Walrus(セイウチ)」なんて滅多に題材に挙がる物ではないし、タイトルからして「私はセイウチ」とは強烈だ。曲中に出て来る「egg man」は「ハンプティ・ダンプティ」のことだろうか。

この曲はギターが入っていない。その代わりのメインはキーボード。少し歪んだ音のエレピ。
「B」で始まって、チェロ等と一緒になる2小節目から「B/A」「G/F」「E」「E7」「D」「D7」となる。よく聴くと「G」や「F」の時の2拍目に変な音が混じっていて、5度の音が半音や1音上げているようだ。意図はよく分からないが、不気味さ、不安定さを出す狙いかもしれない。
ヴォーカルが入ってからは「A/AonG」「C/D」「A/AonG」「C」「D」「A」のような進行になる。次のパートは「A/AonG」「D9onF#/F・G」「A/AonG」「F」「B」「B」「C」「D」「E」だ。シンプルなのに奇想天外な響きが不思議だ。

この曲はチェロを中心にしたストリングスが重要で、曲の印象を決定づけるような存在感がある。オブリガード的に色々なオカズが入っていて、これがまたカッコいいし、サイケっぽい感じを出していると思う。

エンディングは「A」「G」「F」「E」「D」「C」「B」と順番にどんどん下がっていく。これの繰り返し。その中でストリングスは高い「ラ」「シ」「ド」のようにどんどん上がっていく。これもサイケな感じ。

歌詞がまた面白くて、出だしから「I am he」as「you are he」as「you are me」and「we are all together」だ。奇想天外だ。全編こんな感じで続いていく。 「ググーグジュー」というセイウチの鳴きまね(?)も印象的で面白い。

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