Testament [ C.Billy/E.Peterson/A.Skolnick ]
カッコいいスラッシュメタルの最高峰と言っても良い曲。スラッシュ全盛の1989年の曲だ。
アメリカのバンドらしく、リフのリズムが少しハネていたり、アクセントがカッコいい。この曲のカッコ良さのカギはリズムだ。ドラムだけを聴いていても幸せになれる。
この曲もスラッシュの鉄則通りカッコいいリフが沢山出て来る。ところどころハーモニーになっているあたりは少し知的なセンスも感じさせる。
「ツツダンダンダン」というアクセントの最初のリフ。4拍全部にアクセントを入れると単純すぎてつまらなくなるように思うが、こうやってリフと合わせることで、分かりやすさプラスカッコ良さみたいなリズムになる。「ツッツダーダー」という感じの「Practice What You Preach」と叫んでいる部分のリフも最高にカッコいい。最初のつっかかる部分と次の伸ばす部分の組み合わせがカッコいいのだ。
どれも単純なので他にもありそうでなかなかない。
この曲の大きな聴きどころの一つはギターソロだ。曲全体の3分の1はソロなのではないかと思うほど長いソロだ。とにかくテクニカルの一言。早弾きのオンパレード。オーソドックスなチョーキングからフルピッキングの早弾き、ハンマリング多様のレガートな早弾き、ライトハンド、スウィープピッキング、アームまで何でもござれの豪華さだが、ギターにあまり興味のない人には長すぎて退屈するかもしれない。
しかしソロが終わるとすぐに元の元気なリフが始まる。MetallicaのJamesっぽいボーカルや元気な掛け声も男くさくて良い。
以前、バンドでライブをやった時に一緒に出演したバンド(いわゆる対バン)がこの曲をやって最高にカッコいいと思ったことがある。自分たちもスラッシュ系バンドだったのだが、完全に食われてしまった。男くさいのにテクニカルな雰囲気も与えるおいしい曲なのだ。
「なぜか今日はこの曲が頭の中をグルグル駆け巡る…」「無性にあの曲が聴きたくてたまらない~」という時もありますよね。
そんな「今日の一曲」をどこが気に入ったのか等を含めて紹介するコーナーです。
※コードなどは耳で聴いてとったものなので、間違っていたらゴメンナサイ。
オリジナル曲は音を聴けるようにしていたものの、現在は聴けなくなってしまっています。復旧までしばらくお待ちください。
バンド単位での話題はこちらでも書いていますので、よろしかったらどうぞ。
2004年9月4日土曜日
2004年9月3日金曜日
Wake Up Dead
Megadeth [ D.Mustaine ]
秋の夜長にスラッシュメタル。第3弾はこれもスラッシュの代表曲ともいえる名曲だ。
Metallicaのライバル的存在として君臨したMegadethで、1986年のアルバム『Peace Sells.. But Who's Buying?』の1曲目だ。
ほとんどリフだけで出来ているような曲だが、とにかくカッコいい。ボーカルなんて聴かなくても良い。とにかくリフ!だ。
まず最初にドラムのイントロから始まって、囁き系のボーカルが不気味さをかもし出すリフに入る。このリフはありふれていて特にヒネリもないだけに、この効果音的ボーカルはとても良い。
すぐにギターソロに入るが、個人的にはどうでもいい。
カッコいいのは次だ。リフの合間にリズムが止まりギターのツインハーモニーが出て来る繰り返し。ハーモニーがカッコいい。
このパートが次のパートを誘い、全員で同じリフを刻む。まさに「刻む」という表現がピッタリで、全員が頭を振り振り弾く様が思い浮かぶ。リフの合間の「カカカカ」というミュート音が最高だ。その昔に組んでいたバンドでこの曲をコピーしたことがあったが、ここがやりたくてやったようなものだった。歌詞もなく黙々とリフを刻むのが良い。
この後、ギターソロの掛け合いになる。以前バンドでやった時は、掛け合いだからやらないわけにはいかず、後半部分を弾いた覚えがある。それ以外はリフが弾きたかったからソロは弾かなかったのではないかと思う。その1回だけのソロはあまり深く考えず勢いだけで弾いた。気持ちはリフに行っているのだ。
ソロが終わるとリフは超高速に変わる。もともとかなり速いテンポなのにこのパートは16分音符のオンパレードだ。スピード感のあるハーフ・ミュート奏法で弾き切る。
同じ音を連発している部分は良いが、スケールをなぞったオカズのフレーズは速いだけに大変だ。
この後、ボーカルらしいパートを挟み、一度ブレイクをしてからまた新しいリフが登場する。ドッシリとヘヴィなリフだ。ここにギターソロが入るのだが、これはなかなかカッコいい。複雑そうに聴こえるライトハンドのパートの直後にオクターヴになるところが印象的だ。
この曲のビデオ・クリップを見たことがあるが、薄暗い場所のアヤシイ雰囲気の中で、金網の中でバンドが演奏し、その周囲を男たちが狂ったように揺さぶっているという、なんだか危険な感じのする映像だった。曲のカッコ良さに一役買っていたすぐれものクリップだと思う。
秋の夜長にスラッシュメタル。第3弾はこれもスラッシュの代表曲ともいえる名曲だ。
Metallicaのライバル的存在として君臨したMegadethで、1986年のアルバム『Peace Sells.. But Who's Buying?』の1曲目だ。
ほとんどリフだけで出来ているような曲だが、とにかくカッコいい。ボーカルなんて聴かなくても良い。とにかくリフ!だ。
まず最初にドラムのイントロから始まって、囁き系のボーカルが不気味さをかもし出すリフに入る。このリフはありふれていて特にヒネリもないだけに、この効果音的ボーカルはとても良い。
すぐにギターソロに入るが、個人的にはどうでもいい。
カッコいいのは次だ。リフの合間にリズムが止まりギターのツインハーモニーが出て来る繰り返し。ハーモニーがカッコいい。
このパートが次のパートを誘い、全員で同じリフを刻む。まさに「刻む」という表現がピッタリで、全員が頭を振り振り弾く様が思い浮かぶ。リフの合間の「カカカカ」というミュート音が最高だ。その昔に組んでいたバンドでこの曲をコピーしたことがあったが、ここがやりたくてやったようなものだった。歌詞もなく黙々とリフを刻むのが良い。
この後、ギターソロの掛け合いになる。以前バンドでやった時は、掛け合いだからやらないわけにはいかず、後半部分を弾いた覚えがある。それ以外はリフが弾きたかったからソロは弾かなかったのではないかと思う。その1回だけのソロはあまり深く考えず勢いだけで弾いた。気持ちはリフに行っているのだ。
ソロが終わるとリフは超高速に変わる。もともとかなり速いテンポなのにこのパートは16分音符のオンパレードだ。スピード感のあるハーフ・ミュート奏法で弾き切る。
同じ音を連発している部分は良いが、スケールをなぞったオカズのフレーズは速いだけに大変だ。
この後、ボーカルらしいパートを挟み、一度ブレイクをしてからまた新しいリフが登場する。ドッシリとヘヴィなリフだ。ここにギターソロが入るのだが、これはなかなかカッコいい。複雑そうに聴こえるライトハンドのパートの直後にオクターヴになるところが印象的だ。
この曲のビデオ・クリップを見たことがあるが、薄暗い場所のアヤシイ雰囲気の中で、金網の中でバンドが演奏し、その周囲を男たちが狂ったように揺さぶっているという、なんだか危険な感じのする映像だった。曲のカッコ良さに一役買っていたすぐれものクリップだと思う。
2004年9月2日木曜日
Welcome To Defiance
The Almighty [ R.Warwick/P.Friesen ]
ヘヴィ第2弾はイギリスのThe Alimightyだ。スラッシュがほぼ死滅した後の1994年の曲だが、曲調はほとんどスラッシュだ。
しかし一番変わったと思うのはリズムだ。バスドラを多様してハネた感じ。ライブハウスで踊り狂っているバカども(←逆説的誉め言葉です。マジで)が目に浮かぶようだ。
The Almightyを知ったのは人気が出て少ししてからで、というかこの曲で知ったのだが、初めて聴いた時は「これが新しい時代のヘヴィ・ミュージックか」と感心したものだ。アメリカのバンドは比較的リズムがハネていたり踊れそうなものもあったのだが、スラッシュというととにかくヘヴィで激しいという印象が強く、実際、イギリスをはじめヨーロッパ勢の曲は直線的なものが多かった。ダンス・ミュージックとはかけ離れたクラシックが盛んな地域だけある。
それだけに、この曲のメインリフでのリズムは新しさを感じた。細かなドラムはその後の音を伸ばしてドラムがなくなる部分との対比になっている。こういう緩急もヘヴィ・ミュージックの醍醐味だろう。
スラッシュによくあった休符の醍醐味はこのバンドにもしっかり生かされている。休符が気持ちいい。ほんの少ししか出て来ないがそれが逆に効果的だ。思わず「はっ」とする。
「Defiance」とは名詞で、「権威や敵対する者への果敢な抵抗、反抗、挑戦」といった感じの意味だ。周囲に負けず自分の生き様をまっとうしようという、まさに「これぞ男」という感じの歌詞だ。
このバンドは本当に男くさい。鋼のような頑固さと汗の臭いがピッタリだ。男のためのバンドのようなもので、もちろん女性ファンもいるだろうが黄色い歓声は似合わない。
風貌など気にせず、ただバカのように一直線。現実的にはなかなか出来ないことだけにある種の憧れを持つ。
アルバムのジャケットは『星の王子様』かと思うような可愛いらしさだが、その中身は強烈なまでの精神性と骨太、汗くさロックが満載。そういうギャップもまたイギリス人っぽくて面白いところだ。
ヘヴィ第2弾はイギリスのThe Alimightyだ。スラッシュがほぼ死滅した後の1994年の曲だが、曲調はほとんどスラッシュだ。
しかし一番変わったと思うのはリズムだ。バスドラを多様してハネた感じ。ライブハウスで踊り狂っているバカども(←逆説的誉め言葉です。マジで)が目に浮かぶようだ。
The Almightyを知ったのは人気が出て少ししてからで、というかこの曲で知ったのだが、初めて聴いた時は「これが新しい時代のヘヴィ・ミュージックか」と感心したものだ。アメリカのバンドは比較的リズムがハネていたり踊れそうなものもあったのだが、スラッシュというととにかくヘヴィで激しいという印象が強く、実際、イギリスをはじめヨーロッパ勢の曲は直線的なものが多かった。ダンス・ミュージックとはかけ離れたクラシックが盛んな地域だけある。
それだけに、この曲のメインリフでのリズムは新しさを感じた。細かなドラムはその後の音を伸ばしてドラムがなくなる部分との対比になっている。こういう緩急もヘヴィ・ミュージックの醍醐味だろう。
スラッシュによくあった休符の醍醐味はこのバンドにもしっかり生かされている。休符が気持ちいい。ほんの少ししか出て来ないがそれが逆に効果的だ。思わず「はっ」とする。
「Defiance」とは名詞で、「権威や敵対する者への果敢な抵抗、反抗、挑戦」といった感じの意味だ。周囲に負けず自分の生き様をまっとうしようという、まさに「これぞ男」という感じの歌詞だ。
このバンドは本当に男くさい。鋼のような頑固さと汗の臭いがピッタリだ。男のためのバンドのようなもので、もちろん女性ファンもいるだろうが黄色い歓声は似合わない。
風貌など気にせず、ただバカのように一直線。現実的にはなかなか出来ないことだけにある種の憧れを持つ。
アルバムのジャケットは『星の王子様』かと思うような可愛いらしさだが、その中身は強烈なまでの精神性と骨太、汗くさロックが満載。そういうギャップもまたイギリス人っぽくて面白いところだ。
2004年9月1日水曜日
Seemingly Endless Time
Death Angel [ R.Cavestany ]
オリンピックも終わり夏も終わり、気分を新たにして、ヘヴィィィィィ・ミュージックだ!なぜか気分は荒くれ系。
心に浮かぶザクザク・リフはサンフランシスコ・ベイエリア出身バンド・Death Angelだ。バンド名は『死神』。ちょっとおバカな名前だが、どうでもいい。この曲は1990年のアルバム『Act III』のトップを飾ったもので、当時のメンバーはMark Osegueda(Vo), Rob Cavestany(G), Gus Pepa(G), Dennis Pepa(B), Andy Galeon(Dr)。相当若かったはず。
当時はスラッシュ・メタルと呼ばれていたジャンルで、スラッシュ(Thrash)は切り裂くの意味。ヘヴィメタル・ミュージックの中でも特に過激で激しい音楽で、切り裂くばかりの切れ味を持っていたのだが、90年代中盤までに絶滅に近い状態になってしまった。もっと重く暗いグランジとか囁き系を入れたゴシック・メタル、もっと極端なデス・メタル等に進化(?)していき、スラッシュという言葉も死語になってしまっている。
言葉の問題はどうでもいいのだが、音楽的にほとんどがEmキーだし、音はもともと似たような歪みギターだし、リフはカッコいいけど、そればかりでは長続きしないけど歌メロは単純だしリズムも似ている。そのあたりが衰退の理由かと思う。例えばゴシックのボーカルなどはかなり斬新だ。個人的好みは別だが。
しかしこの曲は多彩で、とにかくカッコいい。Metallica等もそうだが、生き残ったバンドの曲はよく考えられていて面白い部分が沢山ある。
なぜか波の音で始まる曲だが、そこに「ジャッ、ジャッ、ジャッ、ジャッ」とヘヴィなギターが入って来る。この後、激烈なドラムとともに一気にハイテンションになるが、好きなのは次の展開からだ。ドラムが止まってリフが変わっていく。リフだけでもこんなにカッコ良く聴かせることが出来るという好例だ。
この後も次々とカッコいいリフが登場する。ボーカルは味付け程度で、リフに集中して聴きたくなるのが特長と言えるかもしれない。
中盤ではリズムが半分になる部分がある。特にヘヴィな曲ではこの遅いリズムがたまらなく好きだ。Black Sabbathに通じる重さを感じさせる。勢いを抑えることで、次にブッ飛ばすところまでエネルギーをためている感じが良い。
スラッシュにおいて、ギター・ソロはどうでもいい。ギター大好き人間のセリフではないようだが、個人的にはリフこそすべて。メロディックなソロは下手をすると曲をブチ壊しかねない。ソロならリフの延長のようなものや、シンプルでコードに沿った単純な音列を早く弾くとか、その程度で良いと思っている。
それよりもソロの後にあるリフの決めのところが格好いい。全員で合わせる箇所だ。スラッシュにはありがちではあるが、少し変な音(デミニッシュっぽい)を強調してジャッと音を切る休符は最高にカッコいい。うるさい音楽であればあるほど、音のない休符がまた生きて来るわけだ。クラシックのオーケストラがダイナミクスたっぷりに演奏するのと同じ理屈だ。
オリンピックも終わり夏も終わり、気分を新たにして、ヘヴィィィィィ・ミュージックだ!なぜか気分は荒くれ系。
心に浮かぶザクザク・リフはサンフランシスコ・ベイエリア出身バンド・Death Angelだ。バンド名は『死神』。ちょっとおバカな名前だが、どうでもいい。この曲は1990年のアルバム『Act III』のトップを飾ったもので、当時のメンバーはMark Osegueda(Vo), Rob Cavestany(G), Gus Pepa(G), Dennis Pepa(B), Andy Galeon(Dr)。相当若かったはず。
当時はスラッシュ・メタルと呼ばれていたジャンルで、スラッシュ(Thrash)は切り裂くの意味。ヘヴィメタル・ミュージックの中でも特に過激で激しい音楽で、切り裂くばかりの切れ味を持っていたのだが、90年代中盤までに絶滅に近い状態になってしまった。もっと重く暗いグランジとか囁き系を入れたゴシック・メタル、もっと極端なデス・メタル等に進化(?)していき、スラッシュという言葉も死語になってしまっている。
言葉の問題はどうでもいいのだが、音楽的にほとんどがEmキーだし、音はもともと似たような歪みギターだし、リフはカッコいいけど、そればかりでは長続きしないけど歌メロは単純だしリズムも似ている。そのあたりが衰退の理由かと思う。例えばゴシックのボーカルなどはかなり斬新だ。個人的好みは別だが。
しかしこの曲は多彩で、とにかくカッコいい。Metallica等もそうだが、生き残ったバンドの曲はよく考えられていて面白い部分が沢山ある。
なぜか波の音で始まる曲だが、そこに「ジャッ、ジャッ、ジャッ、ジャッ」とヘヴィなギターが入って来る。この後、激烈なドラムとともに一気にハイテンションになるが、好きなのは次の展開からだ。ドラムが止まってリフが変わっていく。リフだけでもこんなにカッコ良く聴かせることが出来るという好例だ。
この後も次々とカッコいいリフが登場する。ボーカルは味付け程度で、リフに集中して聴きたくなるのが特長と言えるかもしれない。
中盤ではリズムが半分になる部分がある。特にヘヴィな曲ではこの遅いリズムがたまらなく好きだ。Black Sabbathに通じる重さを感じさせる。勢いを抑えることで、次にブッ飛ばすところまでエネルギーをためている感じが良い。
スラッシュにおいて、ギター・ソロはどうでもいい。ギター大好き人間のセリフではないようだが、個人的にはリフこそすべて。メロディックなソロは下手をすると曲をブチ壊しかねない。ソロならリフの延長のようなものや、シンプルでコードに沿った単純な音列を早く弾くとか、その程度で良いと思っている。
それよりもソロの後にあるリフの決めのところが格好いい。全員で合わせる箇所だ。スラッシュにはありがちではあるが、少し変な音(デミニッシュっぽい)を強調してジャッと音を切る休符は最高にカッコいい。うるさい音楽であればあるほど、音のない休符がまた生きて来るわけだ。クラシックのオーケストラがダイナミクスたっぷりに演奏するのと同じ理屈だ。
2004年8月26日木曜日
栄光の架橋
ゆず [ 北川悠仁 ]
アテネオリンピックで盛り上がっている中、そろそろこの曲を取り上げないわけにはいかないだろう。NHKでテーマソングに使われている曲だ。
ギリシアとは6時間の時差があるため、リアルタイムでは夕方くらいから深夜になる。中継を見るたび要所要所で聴かされる。毎日毎日何度も聴いているので好き嫌いなしに覚えてしまう。そして覚えれば覚えるほど感動的な競技のシーンに合わせて感動を誘う。
この曲の最大の良さは歌詞だろう。「ガンバレ!ニッポン」のノリではなくメッセージソング風になっている。出だしの「誰にも見せない泪があった。人知れず流した泪があった」という部分だけで、それぞれの選手のこの場に立つまでに様々な多くの苦労があったであろうことに想いを馳せる。基本的にはこの部分とサビの2つしかない。「ああ、大変だったんだね。凄いね。頑張ったんだね」と思わせておいて、サビで一気に盛り上げる。「いくつもの日々を越えて、辿り着いた今がある。だからもう迷わずに進めばいい。栄光の架橋へと…」
言っていることは「これまで頑張ったんだから、迷わず進め」というだけのことだ。これを言葉を変え、メロディに乗せ、静かな部分や盛り上がる部分のアレンジを加えると何と感動的になることか。
曲の方に注目すると、やはりサビでドーンと来る部分が最高だ。ここで盛り上がる様、最初の1回はサビも含めて静かなアレンジで通している。そして2回目以降に盛り上げる。
サビで盛り上がるだろうと思って期待して待っているのに、1回目はアッサリ終わってしまう。充分ジラした2回目にバーンといく。Glayの曲(まともには知らないのだが)などにもよくこの手法があるので、最近の流行りなのかもしれない。個人的には1回目からいってほしいのだが。
この曲は小さなイントロがあって、ほとんど歌と同時に始まるといえるが、このアレンジはBeatles風で好きだ。
コード進行は、最初の出だしが「E」 「G#m7」 「A・B」 「E」という進行だ。それに対して、サビの部分は「G#7」でバーンとやっておいて、 「A・B」 「E」 「A・B」 「E」という感じ。続いて「G#7」 「A・B」 「E」 「A・B」 「E・C#m/B」 「A・B」 「C#m」 この「G#7」が良いのだ。出だしの2つ目のコードに「G#m7」が出ているからこそ、感動的に聴こえる。
ちなみに、1回目の静かめのアレンジの時だけサビの最後の「栄光の架橋へと」の部分が「A・B」 「A」となる。「A」に戻ってしまいちょっと「アレ?」となってしまい、盛り上がらせないアレンジだ。これ以降は最後が「A」ではなくちゃんと「C#m」となってその後にちょこっと「付属」がついて最終的には「E」へいってスッキリと盛り上がる。ニクいアレンジとも言えるが、やはり個人的には1回目から来てほしい。「付属」の部分も良いのだが、今回は省略。
2004年8月12日木曜日
Burning Heart
Vandenberg [ A.Vandenberg ]
オランダのハードロック・バンド・Vandenbergの初登場だ。1980年代のバンドで、ヨーロピアンなメロディと、なぜかアメリカ南部の匂いを合わせたようなバンドでその昔はフェイバリット・バンドだった。メロディックでありながらシンプルな作り&骨太な音というのは一つの理想形だ。シンプルというのは「単純で幼稚」というのとは全然別で、余計な装飾をそぎ落としている分だけ本物かどうかの見極めが容易になり、曲作りでも演奏でも難易度はかえって高くなるのだ。
で、この曲だが、彼らの曲の中で個人的に最も影響を受けた曲だ。曲というよりギター・ソロだ。
曲も良い。シンプルな『Am』キー(実際はチューニングが半音下がっているが)のバラードだが、イントロのギターもひとひねりしてあるし、ハーモニクスの音も印象的だ。
まず、ローコードの「Am7」の形(1弦〜5弦で順に0F、1F、0F、2F、0F)で抑えておき、5弦開放の「A音」を出し、4弦を弾いた後スライドさせる。この時にコードを押さえている全体(といっても2箇所だけだが)を2フレットずらし、4弦は4Fへ、そして2弦をピッキング(3Fになっているはず)し、4弦を先程とは逆の動き、つまり4Fから2Fへスライドさせ、更に5弦開放で落ち着く。そして1弦から4弦までのアルペジオ。これをもう1回(途中までだが)繰り返した後、2音の和音で締める。すべて2弦と4弦で、「5F、5F」「3F、4F」「1F、2F」「(前の音からスライド気味に)3F、4F」「1F、2F」「0F、0F」と弾き、5弦開放の後、ノーマル・ハーモニクス。一つ目は1〜3弦の7F、2つ目は同じく5Fだ。
2音の和音のところは、ピック(親指と人差し指で持つ)と中指で弾くが、ピックだけでも3弦をミュート(4弦を押さえる中指の腹で)すれば弾けると思う。
最初のヴァースは「Am」 「G」 「C」という進行で、「G」の時にベースが「B音」を出すことで滑らかな上昇ラインになる。ヴォーカルのメロディが上から下で、ベース・ラインが対比になっているわけだ。逆をやると『天国への階段』になる。
まず、ローコードの「Am7」の形(1弦〜5弦で順に0F、1F、0F、2F、0F)で抑えておき、5弦開放の「A音」を出し、4弦を弾いた後スライドさせる。この時にコードを押さえている全体(といっても2箇所だけだが)を2フレットずらし、4弦は4Fへ、そして2弦をピッキング(3Fになっているはず)し、4弦を先程とは逆の動き、つまり4Fから2Fへスライドさせ、更に5弦開放で落ち着く。そして1弦から4弦までのアルペジオ。これをもう1回(途中までだが)繰り返した後、2音の和音で締める。すべて2弦と4弦で、「5F、5F」「3F、4F」「1F、2F」「(前の音からスライド気味に)3F、4F」「1F、2F」「0F、0F」と弾き、5弦開放の後、ノーマル・ハーモニクス。一つ目は1〜3弦の7F、2つ目は同じく5Fだ。
2音の和音のところは、ピック(親指と人差し指で持つ)と中指で弾くが、ピックだけでも3弦をミュート(4弦を押さえる中指の腹で)すれば弾けると思う。
最初のヴァースは「Am」 「G」 「C」という進行で、「G」の時にベースが「B音」を出すことで滑らかな上昇ラインになる。ヴォーカルのメロディが上から下で、ベース・ラインが対比になっているわけだ。逆をやると『天国への階段』になる。
サビのところでエレクトリック・ギターがバーンと入って来る瞬間が格好いい。よくあるパターンだが、静かなところへ入って来る存在感のある音は最高だ。
音的には全音符でジャーンとコードを鳴らしているだけだが、終盤になるとソロの延長のような形で高い2音も入って来る。単純だが印象的であり感動も誘う。
さて、素晴らしいギター・ソロを紹介しよう。まず導入部は2つのパートがあって、それぞれがツイン・ハーモニーになっている。だから計4本のギターがないと出来ない。独特のムードを醸し出すパートだが、ライブではアルペジオっぽい弾き方でハーモニーの片方と2種類の目立つところだけをつないだようなメロディをギター1本で弾いている。凄いのは次の単音ソロからだ。
基本的に低い音を多く使っている。また、伸ばす音と短く切る音の対比を明確にしている。最初の1小節目でそれがはっきり分かる。
重要なのはビブラートだ。かなり揺れ幅が大きく早めのビブラートだ。当然、伸ばす音の時にビブラートをかけるのだが、音が切れる瞬間ギリギリまで表情があり、次の音を出す直前に瞬間的に装飾的にスライドで音を下げたり上げたりしている。この微妙な音の表情が凄いのだ。
タメもきいている。タメというのは、音を遅らせることだと思う。遅れすぎてモタっていると最高にカッコ悪い。モタる寸前まで遅らすことだと思う。これは難しい。「バカと天才は紙一重」というが、「モタりとタメは紙一重」だ。
ソロの締めは3連符だ。全編ゆったりとしたフレーズだった上に突然の3連符のせいで、とてもスリリングに聴こえる。そして最後の最後で高く伸びやかな音。かなり強烈なビブラートがかかっている。この最後のビブラートだけでもこのソロは最高のものになる。何と劇的なソロか!
2004年8月9日月曜日
Dancing Queen
ABBA [ B.Andersson/B.Ulvaeus ]
70年代の大ヒット曲だ。ロック少年(私)にとって、ディスコだのポップだのは許し難い音楽だったので敬遠していたが、完全に「昔のこと」になっている今聴けば結構良いものだ。変な偏見を持ったり片意地張ったりせずに音楽は音楽として接したいものだ。
『Dancing Queen』はタイトル通りで、「さあ、踊ろうよ」というノリの曲。彼女は17歳だが、別に27歳でも良いだろう。いずれにしても輝いて見える魅力的な彼女のイメージで、それはまるで女王様のようだ。ダンスもイメージの一つだから、必ずしもダンスでなくてもいい。居酒屋での時間でもいいし、公園を散歩している時間でもいいだろう。今、思い出しても輝けるキラキラした時間に思えればそれで良い。そういう時代の歌だ。
曲はイントロの後、いきなりサビから入る。このコード進行がなかなか感動的だ。実際のキーが何か忘れてしまったのでとりあえずキーを『E』として考えるが、「B」 「A♭onC」 「C#m」 「F#7」 「A」 「F#m」 「E」という進行だ。
最初の3つのコードのベース音が半音ずつ上がって行くのが感動的だ。この部分だけでこの曲を好きになってしまう。
サビ直前のパート「You are the Dancing Queen, young and sweet, only seventeen」の部分もサビの一部のような盛り上がりだ。出だしにサビを聴かされているから、この部分も感動的なコードのような気がしてしまうが、何とたんに「E」 「A」 「E」 「C#m」という単純なものだ。つまりイントロと同じなのだ。
さて、この曲のもう一つの重要ポイントは歌のハーモニーだ。美しく聴かせるハーモニーの基本中の基本は3度だが、あまりにもありふれているためによほど音程差のあるメロディ等、他と違うものがなければ新鮮味がない。特に日本でのポップスやロックでのハーモニーはことごとく3度で食傷気味だ。
この曲は色々出て来て面白い。片方のメロディが上昇する時に下降するものもあるし、ほとんど音程が変わらないパートもある。一度ハーモニーの方にも注目してみてほしい。
2004年7月25日日曜日
Substitute
The Who [ P.Townshend ]
昨日、伝説のバンドThe Whoの初来日を横浜で見た。60年代当時から荒くれ者のイメージのあった彼らの曲は、後のメタル・バンドのようなリフを重視した曲があったり、ボーカルもかなりラフにシャウトしたりというものが多いのだが、よく聴けば60年代の音楽そのものだ。美しいメロディやハーモニーがあり、曲もアイディアに満ち溢れている。そのワイルドさと知的さのバランスが最高なのだ。
この曲は1965年の曲だが、実はこの曲を知ったのはThe Whoでではない。80年代のLAメタル・バンドのGreat Whiteというバンドがカバーしているのを聴いたのが最初だ。チープなメタル・ソングだと思っていた。LAめたるのチープさが実に似合う曲だと思っていた。
ところがずっと後にThe Whoのバージョン(つまりオリジナル)を聴いて、そのアコースティックなアレンジやハーモニー、雰囲気が素晴らしいことを知った。何でもギャップの差を感じさせるものは面白いと思う。この曲も軽やかなパートとヘヴィな雰囲気のパートの対比が一つの注目点だと思う。
まず出だしのリフ。ルート音の「D」を鳴らし続けていて、上が「D」「A」「G」「D」と下がって来る感じだが、とても印象的だ。最初の歌い出しの部分のベースもポップで良い。別に珍しいパターンではないが、こういう曲で使うところが良い。
ブリッジ部の「Em」のところが良い。Great Whiteのバージョンでも、ここはメタル風を強調して「ドドドド」という風に弾いていたと思うが、ギターやベースの一番低い音で畳み掛けるような雰囲気が出せるとカッコいい。コード進行的には「Em」「G」「D」とシンプルだ。
このヘヴィな部分に続いてイントロと同じパターンで「Substitute」というコーラスに入る。やはりこの曲はこの3音節がすべてといって良いほど素晴らしいというか面白い。一番目立つ高い音は、実は主旋律ではない。
このハーモニーを追うように出て来るボーカルの低めでラフな掛け合いが最高だ。
2004年7月7日水曜日
Heaven Tonight
Yngwie J. Malmsteen [ Y.Malmsteen/J.L.Turner ]
クラシカルで叙情的な早弾き王として君臨していたYngwieにしてはポップで売れ線狙いのシングルかなと思わせる曲だ。
まず、それまでの彼の曲からすると驚きのコーラス・ハーモニーで曲がスタート。4声くらいの印象的なハーモニーで、毎回サビで登場するが、伴奏なしはイントロだけだ。この出だしで「おっ」と思っていると、結構キーボードが目立つイントロに入る。マイナー調がほとんどの彼のイメージとは随分異なり、明らかに明るくポップな雰囲気だ。
ボーカルが入って来てからもキーボード4分打ちをしていて、やはりポップだ。このアルバムに参加したボーカルのJoe Lynn Turnerがポップな人なのでその影響かもしれないが、このような曲調でもYngwieのギターは最高にカッコいい。音もクリアで暖かみのある音で実に良い。彼のギターはストラトキャスターだが、ストラトはシングルコイルなので音が生々しい。気持ち良く歪んでいるが、生々しい音が素晴らしい。
ギター・プレイを見てみると、早弾き王らしく、ソロ以外でも随所で弾きまくっている。最初のヴァースの繰り返しの間も、16分音符でハーモニック・マイナーを下るパートがある。ブリッジからコーラス部に移るところでも16分音符でスケールを上って下るパートがある。
曲にとってどうしても必要なパートとは思えないが、早弾きの美しさや凄さが強調されるし、何より意気が良い曲になる。若さとエネルギーが有り余っていて元気で良い。
ギターソロはお約束的に早弾きのオンパレードで、それはそれで凄いのだが、ソロの後のコーラスが好きだ。ボーカル・ハーモニーと8分打ちのキーボードでギターはなし。裏打ちのリズムとそれに合わせるベース。たまに入るベースの「ズドーン」という感じのスライドがカッコ良い。
この曲のビデオ・クリップで初めて動いている彼を見たのだが、何となく気難しそうな雰囲気だし、これほどハイレベルなプレーなのだから、怖い顔をしてギターに集中しながら手ばかり見て弾くのだろうと思っていた。ロックだから、さすがに椅子に座っていることはないだろうが、相当に集中出来る環境でないと厳しいだろうと予想していた。
ところがところが、ライブ仕立てのビデオ・クリップの中の彼は、様々なアクションを決めながら大暴れしながら余裕で弾いている。激しいアクションながら、ギターを触る手は軽やかで、かなり余裕の様子。トップ・プロのレベルの違いに打ちのめされたのを覚えている。
もちろんビデオは純粋なライブではなく、あくまで演技なのだが、実際の彼のライブでもビデオと変わりなく暴れ回りながらのプレーなので、その衝撃度は変わることはない。
2004年6月24日木曜日
Paradise City
Guns N' Roses [ Guns N' Roses ]
最近暑い!夏だ。クソ暑い夏にピッタリなのがこの曲だ。ビデオクリップは屋外でのライブ映像(Monsters of Rock)だったと思うが、広々した夏の空の下で汗まみれになってグルーヴに没頭したい気分になる。
出だしの歌詞が「Take me down to the Paradise City where the grass is green and the girls are pretty」だが、みんなどんなParadise Cityを連想するだろうか。
「the grass is green」という部分があるから夏っぽいのかもしれない。もう出だしのこの歌詞だけで曲への期待度が高くなってしまう。
イントロはギターだけ。それもクリーンな音のアルペジオで始まり、この歌詞が入って来る。「ズン、タン」だけのドラムも最高だ。この後、どんな展開になるのかワクワクしながら待つことになる。
そして「ジャーン」とフル・ボリュームのギター2本とベースが入って来るのだ。「おっ、来たな」と気分は最高潮に達する。思わず拳を天に突き上げたくなる。この部分は意外にもキーボードでメロディが入っているが、これも結構効果的だ。メロディといっても全音符だけのロングトーンなので、キーボードっぽさは感じずに広々した雰囲気だけを感じることになる。
そしていよいよ本編だ。ギターのリフが最高。これを聴けば誰でも思わず体が動いてしまうのではないだろうか。こういう、自然に体を動かしてしまうような力のあるリフこそが最高のロックのリフなのだろう。
その前の部分までで最高の気分なのに、更に最高のリフを続けられればもはやこの曲に逆らうことは出来ない。
「Everybody's doin' their time」の後に1発スネアをかまして再びサビに戻る。この戻りも最高だ。一緒に大声で歌ってしまう。上手い下手などまるで気にならない。皆で歌いたい。
この後、「So far way」の部分を挟むが、こうやって具体性を持たせず、適当にはぐらかすような歌詞が好きだ。
もう充分に盛り上がっているのに、曲の最後は更に盛り上げる。テンポを倍にしてギターソロの弾きまくり大会だ。ペンタトニック使用のシンプルでワイルドで勢い重視のソロだ。メロディックで起承転結があるタイプではないので、誰でも弾きまくれる。
体育会ノリのこういうロックこそ、頭であれこれ考えるのではなく、ただ精神を解放するのみで、ロックの醍醐味を示している最高級のロックと言えるだろう!
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