Kings Of Leon [ A.Followill/C.Followill/N.Followilll ]
偶然、テレビでビデオクリップを見た。TVKの『Rock City』だ。何の知識もなかったが一発で気に入ってしまった。
どう見ても70年代のイギリスのバンド。小汚くて貧乏そうな風貌がたまらない。チープそうなヤツらが一生懸命やっている音楽はなぜか見ているだけでワクワクする。
ところが、これが新しいバンドで、しかもアメリカのバンドというから驚きだ。3兄弟がメインで、父親は厳格な宣教師というから更に驚きだ。
しかし、曲はやはり70年代風。とてもシンプルで覚えやすいリフがコードに合わせて平行移動するイントロ、パンクばりにダダダダと刻むだけのバッキング、そして途中で半分のリズムになるところ。初期 Black Sabbath を軟弱にしたような、新しめでは Oasis を貧乏にしたような、そんな雰囲気だ。いや、見た目が初期の Ozzy に通じるものがあるから余計にそう思うのかもしれない。ヴォーカルはサザンロック風でもある。
それに加え、ビデオクリップがまた70年代のようなチープさ。分割画面は大昔によくあったような手法だし、映像もただ部屋での演奏シーンを撮っているだけで、画質も鮮明ではないしCGなどあるはずもない。
音楽もビデオも、ただ一発やってみましたというだけのシンプルさ、潔さが最高なのだ。音楽的に凝っているかなどどうでも良いこと。耳に残るし、もう一度聴きたくなるし、ワクワク感もあるし、それ以上何が必要だというのだろう。
聞くところによると、本国アメリカよりイギリスで人気があるという。私がイギリスのバンドではないかと勘違いしたのも強ち見当違いでもないかもしれない。
演奏にも少し触れておくと、目立っているのは、ダッダッダッダッ(テンポは結構早い)と刻まれるリズムギターと、チープな音(これが良いのだ)のギターで入るオカズ、あとは愛想のないボーカル(これも良い!)だけ。刻まれるコードも何の工夫もないようなシンプルなもので、コピーするまでもない。
平行移動するイントロのギターにも触れておくと、今時こんなに簡単なギターのイントロってある? というくらいにシンプルだ。最もローポジションの「D」コードをオクターブ上げたものに、「A音」を加えてみるだけ。それをコードに合わせ平行移動。(「G」の時に加える音が「C#音」になるので、厳密に平行移動ではないが)
メインのリフは超シンプルなのに格好良い。しかもまさに平行移動。1弦の7フレット「B音」、5フレット「A音」、2弦7フレット「F#音」の3音だけで出来ていて、これを平行移動で畳み掛けてくる。このあたりが Black Sabbath っぽい感じがするのだ。
「Eighteen~」のところのオカズも、イントロと同じオクターブ上げの「D」だ。
こんなに簡単なのに格好良いとは「これがロックだ!」と大声で叫びたい。
「なぜか今日はこの曲が頭の中をグルグル駆け巡る…」「無性にあの曲が聴きたくてたまらない~」という時もありますよね。
そんな「今日の一曲」をどこが気に入ったのか等を含めて紹介するコーナーです。
※コードなどは耳で聴いてとったものなので、間違っていたらゴメンナサイ。
オリジナル曲は音を聴けるようにしていたものの、現在は聴けなくなってしまっています。復旧までしばらくお待ちください。
バンド単位での話題はこちらでも書いていますので、よろしかったらどうぞ。
2004年12月11日土曜日
2004年12月10日金曜日
Psycho Holiday
PANTERA [ PANTERA ]
Dimebag Darrellが殺された。ライブ中に銃を乱射したらしい。Phil Anselmoとの仲が原因なのか、詳しいことは何も分からない。殺されたのは2日前の12月8日。John Lennonが殺された日と同じだ。
とにかく衝撃と悲しみだけ。今でも信じられない。殺してどうする。どんな理由にせよ、殺しても何も始まらない。犯人を捕まえて刑務所に放り込めという次元ではないと思う。 ここは曲の話しをする場であって事件についてとやかく言う場ではないのだけれど、憤りを感じずにはいられない。
せめてDimeのプレイの話しをしよう。
この曲もギターが実にカッコいい。ボーカルは好みでないのだが、ギターを聴いているだけで最高だ。キレ味が良くてヘヴィでサウンドも最高。私にとってはギターこそがリードボーカルのようなものだ。
最初はボーカル抜きで曲を作ったのがよく分かる。
2番目のパートでギターが音を伸ばしながらゆっくりとワウを踏んでいくパートがある。切れ味の良いパートが多い中にこのように伸ばす音があるのもカッコいい上に、ワイルド感のあるワウだ。センスも最高。
本来ならここにややメロディックなボーカルが乗るのではないだろうかと思う。「起承転結」の「転」のパートだと思う。
ギターソロ。リフを刻む音とはまったく別の音で初めて聴いた時は驚いた。激烈なバンドのイメージだが、ソロだけ聴けばハードロック・バンドのようだ。
テクニカルな早弾きのオンパレードだ。左手の人指し指を出来るだけ動かさずにロスを少なく滑らかなフィンガリングをする戦法だ。ワイルドなイメージが前面に出ているが、とても滑らかで物凄いテクニシャンだ。
Van Halenバリに、ソロの後ろでバッキングギターがないのが生々しくて嬉しい。
Dimebag Darrellが殺された。ライブ中に銃を乱射したらしい。Phil Anselmoとの仲が原因なのか、詳しいことは何も分からない。殺されたのは2日前の12月8日。John Lennonが殺された日と同じだ。
とにかく衝撃と悲しみだけ。今でも信じられない。殺してどうする。どんな理由にせよ、殺しても何も始まらない。犯人を捕まえて刑務所に放り込めという次元ではないと思う。 ここは曲の話しをする場であって事件についてとやかく言う場ではないのだけれど、憤りを感じずにはいられない。
せめてDimeのプレイの話しをしよう。
この曲もギターが実にカッコいい。ボーカルは好みでないのだが、ギターを聴いているだけで最高だ。キレ味が良くてヘヴィでサウンドも最高。私にとってはギターこそがリードボーカルのようなものだ。
最初はボーカル抜きで曲を作ったのがよく分かる。
2番目のパートでギターが音を伸ばしながらゆっくりとワウを踏んでいくパートがある。切れ味の良いパートが多い中にこのように伸ばす音があるのもカッコいい上に、ワイルド感のあるワウだ。センスも最高。
本来ならここにややメロディックなボーカルが乗るのではないだろうかと思う。「起承転結」の「転」のパートだと思う。
ギターソロ。リフを刻む音とはまったく別の音で初めて聴いた時は驚いた。激烈なバンドのイメージだが、ソロだけ聴けばハードロック・バンドのようだ。
テクニカルな早弾きのオンパレードだ。左手の人指し指を出来るだけ動かさずにロスを少なく滑らかなフィンガリングをする戦法だ。ワイルドなイメージが前面に出ているが、とても滑らかで物凄いテクニシャンだ。
Van Halenバリに、ソロの後ろでバッキングギターがないのが生々しくて嬉しい。
2004年10月28日木曜日
Pinball Wizard
Elton John [ P.Townshend ]
十数年ぶりにロック・オペラ『トミー』を見た。初めて見た時と比べてずっとよく理解出来るようになっていて、内容にも音楽にもとても感動出来た。
映画の内容についてはここでは触れないが、一番嬉しかったのはピンボールのチャンピオン役で登場したElton Johnが歌うこの曲の部分。あまりにカッコいいので「うぉ~」と声を上げてしまった。
オリジナルはThe Who。The Whoのバージョンの方がよく知っていて、Eltonの方は十数年前に見た時の一度きりで、しかもその時はオリジナル・バージョンの知らなかったため「華やかな感じだったかなぁ」程度の貧相な記憶しか残らなかった。
今回は前持ってオリジナル・バージョンはよく知っていて、しかもThe Whoの中でもかなり好きな曲でもある。このコーナーではまだ取り上げていないが、いずれ登場する時が来るだろう。とにかくかっこいい曲だ。
Eltonのバージョンは、まずピアノだ。Eltonといえばピアノなので当然だが、オリジナルではギターが寂し気にコードを鳴らしていき、突然早い(16分で)sus4コードをかき鳴らすように始まるが、Eltonのバージョンではこれがそっくりピアノに置き換えられている。
最初のコードはともかく、早いカッティングの部分はコードトーンのアルペジオになっている。オリジナル・バージョンでは続いてヘヴィなギターが割って入って来るが、Eltonの方は控えめ。
The Whoより華やかに聴こえるのはこのアルペジオとヘヴィさを控えたギターのせいだと思う。
ここまでだとオリジナル・バージョンと違うのはよく分かるが、凄いとかカッコいいという印象はまだない。
カッコ良さを決定づけるのはやはりEltonのボーカルだ。さすが当時最強というべきか、最高にカッコいい。オリジナルのRodgerよりもアタック感が強いし、テンポが早いせいかリズミックに聴こえる。
更に「Sure plays a mean pinball」のところのカッコ良さ。Eltonにとってはかなり高音なのかもしれないが、ピッタリこの音が出るようにキーを変えたのではないだろうか。
この後、サビに続いて掛け合いの部分がある。オリジナルではRodgerとPeteで掛け合いをしているが、Eltonバージョンではチャンピオン(Elton)と群集の掛け合いになっている。この違いはヘヴィなロック・バンドの曲であるオリジナルに対し、数倍に大きなスケールとなっている。映画のシーンにピッタリの最高のアレンジだ。
十数年ぶりにロック・オペラ『トミー』を見た。初めて見た時と比べてずっとよく理解出来るようになっていて、内容にも音楽にもとても感動出来た。
映画の内容についてはここでは触れないが、一番嬉しかったのはピンボールのチャンピオン役で登場したElton Johnが歌うこの曲の部分。あまりにカッコいいので「うぉ~」と声を上げてしまった。
オリジナルはThe Who。The Whoのバージョンの方がよく知っていて、Eltonの方は十数年前に見た時の一度きりで、しかもその時はオリジナル・バージョンの知らなかったため「華やかな感じだったかなぁ」程度の貧相な記憶しか残らなかった。
今回は前持ってオリジナル・バージョンはよく知っていて、しかもThe Whoの中でもかなり好きな曲でもある。このコーナーではまだ取り上げていないが、いずれ登場する時が来るだろう。とにかくかっこいい曲だ。
Eltonのバージョンは、まずピアノだ。Eltonといえばピアノなので当然だが、オリジナルではギターが寂し気にコードを鳴らしていき、突然早い(16分で)sus4コードをかき鳴らすように始まるが、Eltonのバージョンではこれがそっくりピアノに置き換えられている。
最初のコードはともかく、早いカッティングの部分はコードトーンのアルペジオになっている。オリジナル・バージョンでは続いてヘヴィなギターが割って入って来るが、Eltonの方は控えめ。
The Whoより華やかに聴こえるのはこのアルペジオとヘヴィさを控えたギターのせいだと思う。
ここまでだとオリジナル・バージョンと違うのはよく分かるが、凄いとかカッコいいという印象はまだない。
カッコ良さを決定づけるのはやはりEltonのボーカルだ。さすが当時最強というべきか、最高にカッコいい。オリジナルのRodgerよりもアタック感が強いし、テンポが早いせいかリズミックに聴こえる。
更に「Sure plays a mean pinball」のところのカッコ良さ。Eltonにとってはかなり高音なのかもしれないが、ピッタリこの音が出るようにキーを変えたのではないだろうか。
この後、サビに続いて掛け合いの部分がある。オリジナルではRodgerとPeteで掛け合いをしているが、Eltonバージョンではチャンピオン(Elton)と群集の掛け合いになっている。この違いはヘヴィなロック・バンドの曲であるオリジナルに対し、数倍に大きなスケールとなっている。映画のシーンにピッタリの最高のアレンジだ。
2004年9月4日土曜日
Practice What You Preach
Testament [ C.Billy/E.Peterson/A.Skolnick ]
カッコいいスラッシュメタルの最高峰と言っても良い曲。スラッシュ全盛の1989年の曲だ。
アメリカのバンドらしく、リフのリズムが少しハネていたり、アクセントがカッコいい。この曲のカッコ良さのカギはリズムだ。ドラムだけを聴いていても幸せになれる。
この曲もスラッシュの鉄則通りカッコいいリフが沢山出て来る。ところどころハーモニーになっているあたりは少し知的なセンスも感じさせる。
「ツツダンダンダン」というアクセントの最初のリフ。4拍全部にアクセントを入れると単純すぎてつまらなくなるように思うが、こうやってリフと合わせることで、分かりやすさプラスカッコ良さみたいなリズムになる。「ツッツダーダー」という感じの「Practice What You Preach」と叫んでいる部分のリフも最高にカッコいい。最初のつっかかる部分と次の伸ばす部分の組み合わせがカッコいいのだ。
どれも単純なので他にもありそうでなかなかない。
この曲の大きな聴きどころの一つはギターソロだ。曲全体の3分の1はソロなのではないかと思うほど長いソロだ。とにかくテクニカルの一言。早弾きのオンパレード。オーソドックスなチョーキングからフルピッキングの早弾き、ハンマリング多様のレガートな早弾き、ライトハンド、スウィープピッキング、アームまで何でもござれの豪華さだが、ギターにあまり興味のない人には長すぎて退屈するかもしれない。
しかしソロが終わるとすぐに元の元気なリフが始まる。MetallicaのJamesっぽいボーカルや元気な掛け声も男くさくて良い。
以前、バンドでライブをやった時に一緒に出演したバンド(いわゆる対バン)がこの曲をやって最高にカッコいいと思ったことがある。自分たちもスラッシュ系バンドだったのだが、完全に食われてしまった。男くさいのにテクニカルな雰囲気も与えるおいしい曲なのだ。
カッコいいスラッシュメタルの最高峰と言っても良い曲。スラッシュ全盛の1989年の曲だ。
アメリカのバンドらしく、リフのリズムが少しハネていたり、アクセントがカッコいい。この曲のカッコ良さのカギはリズムだ。ドラムだけを聴いていても幸せになれる。
この曲もスラッシュの鉄則通りカッコいいリフが沢山出て来る。ところどころハーモニーになっているあたりは少し知的なセンスも感じさせる。
「ツツダンダンダン」というアクセントの最初のリフ。4拍全部にアクセントを入れると単純すぎてつまらなくなるように思うが、こうやってリフと合わせることで、分かりやすさプラスカッコ良さみたいなリズムになる。「ツッツダーダー」という感じの「Practice What You Preach」と叫んでいる部分のリフも最高にカッコいい。最初のつっかかる部分と次の伸ばす部分の組み合わせがカッコいいのだ。
どれも単純なので他にもありそうでなかなかない。
この曲の大きな聴きどころの一つはギターソロだ。曲全体の3分の1はソロなのではないかと思うほど長いソロだ。とにかくテクニカルの一言。早弾きのオンパレード。オーソドックスなチョーキングからフルピッキングの早弾き、ハンマリング多様のレガートな早弾き、ライトハンド、スウィープピッキング、アームまで何でもござれの豪華さだが、ギターにあまり興味のない人には長すぎて退屈するかもしれない。
しかしソロが終わるとすぐに元の元気なリフが始まる。MetallicaのJamesっぽいボーカルや元気な掛け声も男くさくて良い。
以前、バンドでライブをやった時に一緒に出演したバンド(いわゆる対バン)がこの曲をやって最高にカッコいいと思ったことがある。自分たちもスラッシュ系バンドだったのだが、完全に食われてしまった。男くさいのにテクニカルな雰囲気も与えるおいしい曲なのだ。
2004年9月3日金曜日
Wake Up Dead
Megadeth [ D.Mustaine ]
秋の夜長にスラッシュメタル。第3弾はこれもスラッシュの代表曲ともいえる名曲だ。
Metallicaのライバル的存在として君臨したMegadethで、1986年のアルバム『Peace Sells.. But Who's Buying?』の1曲目だ。
ほとんどリフだけで出来ているような曲だが、とにかくカッコいい。ボーカルなんて聴かなくても良い。とにかくリフ!だ。
まず最初にドラムのイントロから始まって、囁き系のボーカルが不気味さをかもし出すリフに入る。このリフはありふれていて特にヒネリもないだけに、この効果音的ボーカルはとても良い。
すぐにギターソロに入るが、個人的にはどうでもいい。
カッコいいのは次だ。リフの合間にリズムが止まりギターのツインハーモニーが出て来る繰り返し。ハーモニーがカッコいい。
このパートが次のパートを誘い、全員で同じリフを刻む。まさに「刻む」という表現がピッタリで、全員が頭を振り振り弾く様が思い浮かぶ。リフの合間の「カカカカ」というミュート音が最高だ。その昔に組んでいたバンドでこの曲をコピーしたことがあったが、ここがやりたくてやったようなものだった。歌詞もなく黙々とリフを刻むのが良い。
この後、ギターソロの掛け合いになる。以前バンドでやった時は、掛け合いだからやらないわけにはいかず、後半部分を弾いた覚えがある。それ以外はリフが弾きたかったからソロは弾かなかったのではないかと思う。その1回だけのソロはあまり深く考えず勢いだけで弾いた。気持ちはリフに行っているのだ。
ソロが終わるとリフは超高速に変わる。もともとかなり速いテンポなのにこのパートは16分音符のオンパレードだ。スピード感のあるハーフ・ミュート奏法で弾き切る。
同じ音を連発している部分は良いが、スケールをなぞったオカズのフレーズは速いだけに大変だ。
この後、ボーカルらしいパートを挟み、一度ブレイクをしてからまた新しいリフが登場する。ドッシリとヘヴィなリフだ。ここにギターソロが入るのだが、これはなかなかカッコいい。複雑そうに聴こえるライトハンドのパートの直後にオクターヴになるところが印象的だ。
この曲のビデオ・クリップを見たことがあるが、薄暗い場所のアヤシイ雰囲気の中で、金網の中でバンドが演奏し、その周囲を男たちが狂ったように揺さぶっているという、なんだか危険な感じのする映像だった。曲のカッコ良さに一役買っていたすぐれものクリップだと思う。
秋の夜長にスラッシュメタル。第3弾はこれもスラッシュの代表曲ともいえる名曲だ。
Metallicaのライバル的存在として君臨したMegadethで、1986年のアルバム『Peace Sells.. But Who's Buying?』の1曲目だ。
ほとんどリフだけで出来ているような曲だが、とにかくカッコいい。ボーカルなんて聴かなくても良い。とにかくリフ!だ。
まず最初にドラムのイントロから始まって、囁き系のボーカルが不気味さをかもし出すリフに入る。このリフはありふれていて特にヒネリもないだけに、この効果音的ボーカルはとても良い。
すぐにギターソロに入るが、個人的にはどうでもいい。
カッコいいのは次だ。リフの合間にリズムが止まりギターのツインハーモニーが出て来る繰り返し。ハーモニーがカッコいい。
このパートが次のパートを誘い、全員で同じリフを刻む。まさに「刻む」という表現がピッタリで、全員が頭を振り振り弾く様が思い浮かぶ。リフの合間の「カカカカ」というミュート音が最高だ。その昔に組んでいたバンドでこの曲をコピーしたことがあったが、ここがやりたくてやったようなものだった。歌詞もなく黙々とリフを刻むのが良い。
この後、ギターソロの掛け合いになる。以前バンドでやった時は、掛け合いだからやらないわけにはいかず、後半部分を弾いた覚えがある。それ以外はリフが弾きたかったからソロは弾かなかったのではないかと思う。その1回だけのソロはあまり深く考えず勢いだけで弾いた。気持ちはリフに行っているのだ。
ソロが終わるとリフは超高速に変わる。もともとかなり速いテンポなのにこのパートは16分音符のオンパレードだ。スピード感のあるハーフ・ミュート奏法で弾き切る。
同じ音を連発している部分は良いが、スケールをなぞったオカズのフレーズは速いだけに大変だ。
この後、ボーカルらしいパートを挟み、一度ブレイクをしてからまた新しいリフが登場する。ドッシリとヘヴィなリフだ。ここにギターソロが入るのだが、これはなかなかカッコいい。複雑そうに聴こえるライトハンドのパートの直後にオクターヴになるところが印象的だ。
この曲のビデオ・クリップを見たことがあるが、薄暗い場所のアヤシイ雰囲気の中で、金網の中でバンドが演奏し、その周囲を男たちが狂ったように揺さぶっているという、なんだか危険な感じのする映像だった。曲のカッコ良さに一役買っていたすぐれものクリップだと思う。
2004年9月2日木曜日
Welcome To Defiance
The Almighty [ R.Warwick/P.Friesen ]
ヘヴィ第2弾はイギリスのThe Alimightyだ。スラッシュがほぼ死滅した後の1994年の曲だが、曲調はほとんどスラッシュだ。
しかし一番変わったと思うのはリズムだ。バスドラを多様してハネた感じ。ライブハウスで踊り狂っているバカども(←逆説的誉め言葉です。マジで)が目に浮かぶようだ。
The Almightyを知ったのは人気が出て少ししてからで、というかこの曲で知ったのだが、初めて聴いた時は「これが新しい時代のヘヴィ・ミュージックか」と感心したものだ。アメリカのバンドは比較的リズムがハネていたり踊れそうなものもあったのだが、スラッシュというととにかくヘヴィで激しいという印象が強く、実際、イギリスをはじめヨーロッパ勢の曲は直線的なものが多かった。ダンス・ミュージックとはかけ離れたクラシックが盛んな地域だけある。
それだけに、この曲のメインリフでのリズムは新しさを感じた。細かなドラムはその後の音を伸ばしてドラムがなくなる部分との対比になっている。こういう緩急もヘヴィ・ミュージックの醍醐味だろう。
スラッシュによくあった休符の醍醐味はこのバンドにもしっかり生かされている。休符が気持ちいい。ほんの少ししか出て来ないがそれが逆に効果的だ。思わず「はっ」とする。
「Defiance」とは名詞で、「権威や敵対する者への果敢な抵抗、反抗、挑戦」といった感じの意味だ。周囲に負けず自分の生き様をまっとうしようという、まさに「これぞ男」という感じの歌詞だ。
このバンドは本当に男くさい。鋼のような頑固さと汗の臭いがピッタリだ。男のためのバンドのようなもので、もちろん女性ファンもいるだろうが黄色い歓声は似合わない。
風貌など気にせず、ただバカのように一直線。現実的にはなかなか出来ないことだけにある種の憧れを持つ。
アルバムのジャケットは『星の王子様』かと思うような可愛いらしさだが、その中身は強烈なまでの精神性と骨太、汗くさロックが満載。そういうギャップもまたイギリス人っぽくて面白いところだ。
ヘヴィ第2弾はイギリスのThe Alimightyだ。スラッシュがほぼ死滅した後の1994年の曲だが、曲調はほとんどスラッシュだ。
しかし一番変わったと思うのはリズムだ。バスドラを多様してハネた感じ。ライブハウスで踊り狂っているバカども(←逆説的誉め言葉です。マジで)が目に浮かぶようだ。
The Almightyを知ったのは人気が出て少ししてからで、というかこの曲で知ったのだが、初めて聴いた時は「これが新しい時代のヘヴィ・ミュージックか」と感心したものだ。アメリカのバンドは比較的リズムがハネていたり踊れそうなものもあったのだが、スラッシュというととにかくヘヴィで激しいという印象が強く、実際、イギリスをはじめヨーロッパ勢の曲は直線的なものが多かった。ダンス・ミュージックとはかけ離れたクラシックが盛んな地域だけある。
それだけに、この曲のメインリフでのリズムは新しさを感じた。細かなドラムはその後の音を伸ばしてドラムがなくなる部分との対比になっている。こういう緩急もヘヴィ・ミュージックの醍醐味だろう。
スラッシュによくあった休符の醍醐味はこのバンドにもしっかり生かされている。休符が気持ちいい。ほんの少ししか出て来ないがそれが逆に効果的だ。思わず「はっ」とする。
「Defiance」とは名詞で、「権威や敵対する者への果敢な抵抗、反抗、挑戦」といった感じの意味だ。周囲に負けず自分の生き様をまっとうしようという、まさに「これぞ男」という感じの歌詞だ。
このバンドは本当に男くさい。鋼のような頑固さと汗の臭いがピッタリだ。男のためのバンドのようなもので、もちろん女性ファンもいるだろうが黄色い歓声は似合わない。
風貌など気にせず、ただバカのように一直線。現実的にはなかなか出来ないことだけにある種の憧れを持つ。
アルバムのジャケットは『星の王子様』かと思うような可愛いらしさだが、その中身は強烈なまでの精神性と骨太、汗くさロックが満載。そういうギャップもまたイギリス人っぽくて面白いところだ。
2004年9月1日水曜日
Seemingly Endless Time
Death Angel [ R.Cavestany ]
オリンピックも終わり夏も終わり、気分を新たにして、ヘヴィィィィィ・ミュージックだ!なぜか気分は荒くれ系。
心に浮かぶザクザク・リフはサンフランシスコ・ベイエリア出身バンド・Death Angelだ。バンド名は『死神』。ちょっとおバカな名前だが、どうでもいい。この曲は1990年のアルバム『Act III』のトップを飾ったもので、当時のメンバーはMark Osegueda(Vo), Rob Cavestany(G), Gus Pepa(G), Dennis Pepa(B), Andy Galeon(Dr)。相当若かったはず。
当時はスラッシュ・メタルと呼ばれていたジャンルで、スラッシュ(Thrash)は切り裂くの意味。ヘヴィメタル・ミュージックの中でも特に過激で激しい音楽で、切り裂くばかりの切れ味を持っていたのだが、90年代中盤までに絶滅に近い状態になってしまった。もっと重く暗いグランジとか囁き系を入れたゴシック・メタル、もっと極端なデス・メタル等に進化(?)していき、スラッシュという言葉も死語になってしまっている。
言葉の問題はどうでもいいのだが、音楽的にほとんどがEmキーだし、音はもともと似たような歪みギターだし、リフはカッコいいけど、そればかりでは長続きしないけど歌メロは単純だしリズムも似ている。そのあたりが衰退の理由かと思う。例えばゴシックのボーカルなどはかなり斬新だ。個人的好みは別だが。
しかしこの曲は多彩で、とにかくカッコいい。Metallica等もそうだが、生き残ったバンドの曲はよく考えられていて面白い部分が沢山ある。
なぜか波の音で始まる曲だが、そこに「ジャッ、ジャッ、ジャッ、ジャッ」とヘヴィなギターが入って来る。この後、激烈なドラムとともに一気にハイテンションになるが、好きなのは次の展開からだ。ドラムが止まってリフが変わっていく。リフだけでもこんなにカッコ良く聴かせることが出来るという好例だ。
この後も次々とカッコいいリフが登場する。ボーカルは味付け程度で、リフに集中して聴きたくなるのが特長と言えるかもしれない。
中盤ではリズムが半分になる部分がある。特にヘヴィな曲ではこの遅いリズムがたまらなく好きだ。Black Sabbathに通じる重さを感じさせる。勢いを抑えることで、次にブッ飛ばすところまでエネルギーをためている感じが良い。
スラッシュにおいて、ギター・ソロはどうでもいい。ギター大好き人間のセリフではないようだが、個人的にはリフこそすべて。メロディックなソロは下手をすると曲をブチ壊しかねない。ソロならリフの延長のようなものや、シンプルでコードに沿った単純な音列を早く弾くとか、その程度で良いと思っている。
それよりもソロの後にあるリフの決めのところが格好いい。全員で合わせる箇所だ。スラッシュにはありがちではあるが、少し変な音(デミニッシュっぽい)を強調してジャッと音を切る休符は最高にカッコいい。うるさい音楽であればあるほど、音のない休符がまた生きて来るわけだ。クラシックのオーケストラがダイナミクスたっぷりに演奏するのと同じ理屈だ。
オリンピックも終わり夏も終わり、気分を新たにして、ヘヴィィィィィ・ミュージックだ!なぜか気分は荒くれ系。
心に浮かぶザクザク・リフはサンフランシスコ・ベイエリア出身バンド・Death Angelだ。バンド名は『死神』。ちょっとおバカな名前だが、どうでもいい。この曲は1990年のアルバム『Act III』のトップを飾ったもので、当時のメンバーはMark Osegueda(Vo), Rob Cavestany(G), Gus Pepa(G), Dennis Pepa(B), Andy Galeon(Dr)。相当若かったはず。
当時はスラッシュ・メタルと呼ばれていたジャンルで、スラッシュ(Thrash)は切り裂くの意味。ヘヴィメタル・ミュージックの中でも特に過激で激しい音楽で、切り裂くばかりの切れ味を持っていたのだが、90年代中盤までに絶滅に近い状態になってしまった。もっと重く暗いグランジとか囁き系を入れたゴシック・メタル、もっと極端なデス・メタル等に進化(?)していき、スラッシュという言葉も死語になってしまっている。
言葉の問題はどうでもいいのだが、音楽的にほとんどがEmキーだし、音はもともと似たような歪みギターだし、リフはカッコいいけど、そればかりでは長続きしないけど歌メロは単純だしリズムも似ている。そのあたりが衰退の理由かと思う。例えばゴシックのボーカルなどはかなり斬新だ。個人的好みは別だが。
しかしこの曲は多彩で、とにかくカッコいい。Metallica等もそうだが、生き残ったバンドの曲はよく考えられていて面白い部分が沢山ある。
なぜか波の音で始まる曲だが、そこに「ジャッ、ジャッ、ジャッ、ジャッ」とヘヴィなギターが入って来る。この後、激烈なドラムとともに一気にハイテンションになるが、好きなのは次の展開からだ。ドラムが止まってリフが変わっていく。リフだけでもこんなにカッコ良く聴かせることが出来るという好例だ。
この後も次々とカッコいいリフが登場する。ボーカルは味付け程度で、リフに集中して聴きたくなるのが特長と言えるかもしれない。
中盤ではリズムが半分になる部分がある。特にヘヴィな曲ではこの遅いリズムがたまらなく好きだ。Black Sabbathに通じる重さを感じさせる。勢いを抑えることで、次にブッ飛ばすところまでエネルギーをためている感じが良い。
スラッシュにおいて、ギター・ソロはどうでもいい。ギター大好き人間のセリフではないようだが、個人的にはリフこそすべて。メロディックなソロは下手をすると曲をブチ壊しかねない。ソロならリフの延長のようなものや、シンプルでコードに沿った単純な音列を早く弾くとか、その程度で良いと思っている。
それよりもソロの後にあるリフの決めのところが格好いい。全員で合わせる箇所だ。スラッシュにはありがちではあるが、少し変な音(デミニッシュっぽい)を強調してジャッと音を切る休符は最高にカッコいい。うるさい音楽であればあるほど、音のない休符がまた生きて来るわけだ。クラシックのオーケストラがダイナミクスたっぷりに演奏するのと同じ理屈だ。
2004年8月26日木曜日
栄光の架橋
ゆず [ 北川悠仁 ]
アテネオリンピックで盛り上がっている中、そろそろこの曲を取り上げないわけにはいかないだろう。NHKでテーマソングに使われている曲だ。
ギリシアとは6時間の時差があるため、リアルタイムでは夕方くらいから深夜になる。中継を見るたび要所要所で聴かされる。毎日毎日何度も聴いているので好き嫌いなしに覚えてしまう。そして覚えれば覚えるほど感動的な競技のシーンに合わせて感動を誘う。
この曲の最大の良さは歌詞だろう。「ガンバレ!ニッポン」のノリではなくメッセージソング風になっている。出だしの「誰にも見せない泪があった。人知れず流した泪があった」という部分だけで、それぞれの選手のこの場に立つまでに様々な多くの苦労があったであろうことに想いを馳せる。基本的にはこの部分とサビの2つしかない。「ああ、大変だったんだね。凄いね。頑張ったんだね」と思わせておいて、サビで一気に盛り上げる。「いくつもの日々を越えて、辿り着いた今がある。だからもう迷わずに進めばいい。栄光の架橋へと…」
言っていることは「これまで頑張ったんだから、迷わず進め」というだけのことだ。これを言葉を変え、メロディに乗せ、静かな部分や盛り上がる部分のアレンジを加えると何と感動的になることか。
曲の方に注目すると、やはりサビでドーンと来る部分が最高だ。ここで盛り上がる様、最初の1回はサビも含めて静かなアレンジで通している。そして2回目以降に盛り上げる。
サビで盛り上がるだろうと思って期待して待っているのに、1回目はアッサリ終わってしまう。充分ジラした2回目にバーンといく。Glayの曲(まともには知らないのだが)などにもよくこの手法があるので、最近の流行りなのかもしれない。個人的には1回目からいってほしいのだが。
この曲は小さなイントロがあって、ほとんど歌と同時に始まるといえるが、このアレンジはBeatles風で好きだ。
コード進行は、最初の出だしが「E」 「G#m7」 「A・B」 「E」という進行だ。それに対して、サビの部分は「G#7」でバーンとやっておいて、 「A・B」 「E」 「A・B」 「E」という感じ。続いて「G#7」 「A・B」 「E」 「A・B」 「E・C#m/B」 「A・B」 「C#m」 この「G#7」が良いのだ。出だしの2つ目のコードに「G#m7」が出ているからこそ、感動的に聴こえる。
ちなみに、1回目の静かめのアレンジの時だけサビの最後の「栄光の架橋へと」の部分が「A・B」 「A」となる。「A」に戻ってしまいちょっと「アレ?」となってしまい、盛り上がらせないアレンジだ。これ以降は最後が「A」ではなくちゃんと「C#m」となってその後にちょこっと「付属」がついて最終的には「E」へいってスッキリと盛り上がる。ニクいアレンジとも言えるが、やはり個人的には1回目から来てほしい。「付属」の部分も良いのだが、今回は省略。
2004年8月12日木曜日
Burning Heart
Vandenberg [ A.Vandenberg ]
オランダのハードロック・バンド・Vandenbergの初登場だ。1980年代のバンドで、ヨーロピアンなメロディと、なぜかアメリカ南部の匂いを合わせたようなバンドでその昔はフェイバリット・バンドだった。メロディックでありながらシンプルな作り&骨太な音というのは一つの理想形だ。シンプルというのは「単純で幼稚」というのとは全然別で、余計な装飾をそぎ落としている分だけ本物かどうかの見極めが容易になり、曲作りでも演奏でも難易度はかえって高くなるのだ。
で、この曲だが、彼らの曲の中で個人的に最も影響を受けた曲だ。曲というよりギター・ソロだ。
曲も良い。シンプルな『Am』キー(実際はチューニングが半音下がっているが)のバラードだが、イントロのギターもひとひねりしてあるし、ハーモニクスの音も印象的だ。
まず、ローコードの「Am7」の形(1弦〜5弦で順に0F、1F、0F、2F、0F)で抑えておき、5弦開放の「A音」を出し、4弦を弾いた後スライドさせる。この時にコードを押さえている全体(といっても2箇所だけだが)を2フレットずらし、4弦は4Fへ、そして2弦をピッキング(3Fになっているはず)し、4弦を先程とは逆の動き、つまり4Fから2Fへスライドさせ、更に5弦開放で落ち着く。そして1弦から4弦までのアルペジオ。これをもう1回(途中までだが)繰り返した後、2音の和音で締める。すべて2弦と4弦で、「5F、5F」「3F、4F」「1F、2F」「(前の音からスライド気味に)3F、4F」「1F、2F」「0F、0F」と弾き、5弦開放の後、ノーマル・ハーモニクス。一つ目は1〜3弦の7F、2つ目は同じく5Fだ。
2音の和音のところは、ピック(親指と人差し指で持つ)と中指で弾くが、ピックだけでも3弦をミュート(4弦を押さえる中指の腹で)すれば弾けると思う。
最初のヴァースは「Am」 「G」 「C」という進行で、「G」の時にベースが「B音」を出すことで滑らかな上昇ラインになる。ヴォーカルのメロディが上から下で、ベース・ラインが対比になっているわけだ。逆をやると『天国への階段』になる。
まず、ローコードの「Am7」の形(1弦〜5弦で順に0F、1F、0F、2F、0F)で抑えておき、5弦開放の「A音」を出し、4弦を弾いた後スライドさせる。この時にコードを押さえている全体(といっても2箇所だけだが)を2フレットずらし、4弦は4Fへ、そして2弦をピッキング(3Fになっているはず)し、4弦を先程とは逆の動き、つまり4Fから2Fへスライドさせ、更に5弦開放で落ち着く。そして1弦から4弦までのアルペジオ。これをもう1回(途中までだが)繰り返した後、2音の和音で締める。すべて2弦と4弦で、「5F、5F」「3F、4F」「1F、2F」「(前の音からスライド気味に)3F、4F」「1F、2F」「0F、0F」と弾き、5弦開放の後、ノーマル・ハーモニクス。一つ目は1〜3弦の7F、2つ目は同じく5Fだ。
2音の和音のところは、ピック(親指と人差し指で持つ)と中指で弾くが、ピックだけでも3弦をミュート(4弦を押さえる中指の腹で)すれば弾けると思う。
最初のヴァースは「Am」 「G」 「C」という進行で、「G」の時にベースが「B音」を出すことで滑らかな上昇ラインになる。ヴォーカルのメロディが上から下で、ベース・ラインが対比になっているわけだ。逆をやると『天国への階段』になる。
サビのところでエレクトリック・ギターがバーンと入って来る瞬間が格好いい。よくあるパターンだが、静かなところへ入って来る存在感のある音は最高だ。
音的には全音符でジャーンとコードを鳴らしているだけだが、終盤になるとソロの延長のような形で高い2音も入って来る。単純だが印象的であり感動も誘う。
さて、素晴らしいギター・ソロを紹介しよう。まず導入部は2つのパートがあって、それぞれがツイン・ハーモニーになっている。だから計4本のギターがないと出来ない。独特のムードを醸し出すパートだが、ライブではアルペジオっぽい弾き方でハーモニーの片方と2種類の目立つところだけをつないだようなメロディをギター1本で弾いている。凄いのは次の単音ソロからだ。
基本的に低い音を多く使っている。また、伸ばす音と短く切る音の対比を明確にしている。最初の1小節目でそれがはっきり分かる。
重要なのはビブラートだ。かなり揺れ幅が大きく早めのビブラートだ。当然、伸ばす音の時にビブラートをかけるのだが、音が切れる瞬間ギリギリまで表情があり、次の音を出す直前に瞬間的に装飾的にスライドで音を下げたり上げたりしている。この微妙な音の表情が凄いのだ。
タメもきいている。タメというのは、音を遅らせることだと思う。遅れすぎてモタっていると最高にカッコ悪い。モタる寸前まで遅らすことだと思う。これは難しい。「バカと天才は紙一重」というが、「モタりとタメは紙一重」だ。
ソロの締めは3連符だ。全編ゆったりとしたフレーズだった上に突然の3連符のせいで、とてもスリリングに聴こえる。そして最後の最後で高く伸びやかな音。かなり強烈なビブラートがかかっている。この最後のビブラートだけでもこのソロは最高のものになる。何と劇的なソロか!
2004年8月9日月曜日
Dancing Queen
ABBA [ B.Andersson/B.Ulvaeus ]
70年代の大ヒット曲だ。ロック少年(私)にとって、ディスコだのポップだのは許し難い音楽だったので敬遠していたが、完全に「昔のこと」になっている今聴けば結構良いものだ。変な偏見を持ったり片意地張ったりせずに音楽は音楽として接したいものだ。
『Dancing Queen』はタイトル通りで、「さあ、踊ろうよ」というノリの曲。彼女は17歳だが、別に27歳でも良いだろう。いずれにしても輝いて見える魅力的な彼女のイメージで、それはまるで女王様のようだ。ダンスもイメージの一つだから、必ずしもダンスでなくてもいい。居酒屋での時間でもいいし、公園を散歩している時間でもいいだろう。今、思い出しても輝けるキラキラした時間に思えればそれで良い。そういう時代の歌だ。
曲はイントロの後、いきなりサビから入る。このコード進行がなかなか感動的だ。実際のキーが何か忘れてしまったのでとりあえずキーを『E』として考えるが、「B」 「A♭onC」 「C#m」 「F#7」 「A」 「F#m」 「E」という進行だ。
最初の3つのコードのベース音が半音ずつ上がって行くのが感動的だ。この部分だけでこの曲を好きになってしまう。
サビ直前のパート「You are the Dancing Queen, young and sweet, only seventeen」の部分もサビの一部のような盛り上がりだ。出だしにサビを聴かされているから、この部分も感動的なコードのような気がしてしまうが、何とたんに「E」 「A」 「E」 「C#m」という単純なものだ。つまりイントロと同じなのだ。
さて、この曲のもう一つの重要ポイントは歌のハーモニーだ。美しく聴かせるハーモニーの基本中の基本は3度だが、あまりにもありふれているためによほど音程差のあるメロディ等、他と違うものがなければ新鮮味がない。特に日本でのポップスやロックでのハーモニーはことごとく3度で食傷気味だ。
この曲は色々出て来て面白い。片方のメロディが上昇する時に下降するものもあるし、ほとんど音程が変わらないパートもある。一度ハーモニーの方にも注目してみてほしい。
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